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ホームページの著作権は?

作成したホームページを自由に使えないことがないよう、
ホームページの著作権の帰属先はしっかり確認が必要です。

弊社ではこれまで一度もトラブルはありませんが、ホームページ制作は意外とトラブルがつきものです。その最大の理由は契約書を作成して契約を交わさずに、制作業務を委託してしまうことにあります。契約書では仕様や作業範囲など確認すべき点はいくつかありますが、著作権もその一つです。制作会社によって著作権の帰属が変わることがあるため、しっかり確認しましょう。

01ホームページの所有権

著作権の前に、似たような用語で「所有権」がありますが、誤って使われているケースがありますので、先に説明をします。

そもそも、所有権はモノである有体物に対して発生します。ホームページのデータ、たとえばソースファイルやデザインデータなどはファイルなので有体物と思うかもしれませんが無体物です。無体物なので所有権はそもそも発生しません。納品後の支払い完了をもって、ホームページの所有権が制作会社から発注者に移転するようなことが契約に書いてあっても無効です。

ホームページに所有権はそもそも存在しないため、確認をしていただく必要はありません。

02ホームページの著作権

ホームページの著作権とは、制作されたホームページに対する著作者が有する権利です。厳密には、ホームページという著作物はなく、ホームページを制作するための各種設計書などの資料、ホームページを構成する画像やイラスト、文章などの構成物が、それぞれ著作物になります。

著作物に対する著作権が制作会社にあると、公開後にホームページに掲載した画像やイラストを無断で使ってパンフレットを作成すると、著作権の違反、つまり著作権侵害になってしまいます。制作会社に許可を得ないと、自社で自由にホームページのデータを使えないのは不便ですので、きちんと確認が必要です。

一般的には、納品後のお支払い完了をもって著作権は制作会社から発注者に移転する契約になっているはずです。しかし、業界内で耳にする気を付けた方が良いケースがありますので、そちらを紹介します。

初期費用無料でのホームページ制作

制作会社によっては、初期費用無料で月額費用のみでホームページを制作してくれます。基本的に、ずっと使い続けてくれることを前提にした利益モデルになっていますので、短期間で契約終了されにくい契約内容になっていると聞きます(実際にどうかは、制作会社によって異なりますので、直接ご確認いただくのが最善です)。

初期費用無料で制作したホームページを数ヶ月で解約されてしまっては、ビジネスとして成り立ちません。最低契約期間が決まっていることもあるようですが(これは問題ないのか疑問ですが)、細かくは法的な解釈の話になり法律の専門家の説明が必要になるので詳細は控えますが、仕組みとして著作権を制作会社から譲渡できないとする正当な理由が存在すると言われています。

著作権を発注者に譲渡する契約になっていれば、自社でデータを改変したり、運用する会社を他社に移管することが問題なくできます。どのような契約内容になっているか、きちんと確認が必要です。

独自CMSによるホームページ制作

CMSではオープンソースのWordPressが有名です。オープンソースであれば、制作した会社から運用を自社に移管しても問題なく運用できます。しかし、独自CMSとなるとそうは行きません。独自に構築したCMSですので、著作権があります。著作権がなくても、独自のCMSですので、他社が運用保守できるかという難しいですが、そもそも技術流出に繋がってしまいますので、CMSごと他社に移管できないよう、著作権で保護されています。

では独自CMSで制作している場合、運用を他社に移管できないかというと移管はできると思いますが、個々の構成要素ごとに著作権が判断される、ちょっと面倒な話になります。たとえば、自社が作成した原稿なら自社に著作権があります。制作会社が作成したイラストは制作会社に著作権があります。お客様のコンセプトやターゲットから制作会社が提案して作成した企画の資料やデザインデータなどは制作会社に著作権があります。

といったように、1つ1つの構成要素の著作権を確認して、自社に著作権が帰属する構成物を確認して新しく運用を任せる会社に提供することになります。独自CMSで制作している場合は、お客様自身で他のCMSで作り替えたり、HTMLとCSSで作り替えたりということはまずないでしょうから、運用先変更のケースを考えておけば良いでしょう。

03まとめ

  • ■ ホームページ制作をする場合は、トラブルを避けるためにも契約書を取り交わしましょう。
  • ■ 契約書の著作権譲渡の条項について、制作会社に契約時に説明をしてもらいましょう。
  • ■ 初期費用無料と独自CMSで制作するケースは、特に確認をしっかりしましょう。

制作会社の立場からは、制作だけでなく公開後もずっと運用をサポートしていけるに越したことはありません。しかし、現実的には他社に運用を変えたい、他社でリニューアルしたいというご要望が100%出ないとは言えません。

そのため当社では、独自技術は使用せず汎用的な技術で制作することで、著作権譲渡できない部分がないようにしています。また、納品後の支払い完了をもってホームページの著作権を譲渡する内容で契約しています。

フリーランスなど個人事業主では契約書を作成しないケースが多いですので、大切なことは契約書を取り交わして契約することです。面倒かもしれませんが、後々のトラブルを避けるためにも、契約書をしっかり確認するようにしてください。

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