SEOでアクセスを集めても売上が伸びない会社の盲点

仕組みと導線の設計

SEOに取り組んで、少しずつアクセスは増えてきた。
検索順位が上がってきた記事もある。
ブログからサービス案内のページを見てくれる人もいる。
アクセス解析を見ても、以前より数字は伸びている。

それなのに、肝心の問い合わせは全然ない・・・

たまに問い合わせフォームから通知が来て、「問い合わせが来たのかもしれない」と期待してメールを開いてみると、実際には営業メールや売り込み・・・

数字だけを見ると良い感じに見えるけど、実際の相談や売上にはつながっていない・・・

こういう状態が続くと、

「SEOのやり方が間違っているのか」
「もっと記事を増やすしかないのか」
「そもそもSEOでは売上につながらないのか」

と不安になってしまう方も多いはずです。

しかし、アクセスが増えているのに手応えがないとき、原因は意外なところにあるかもしれません

この記事では、SEOでアクセスは増えているのに売上につながらない場合、どこに問題があるのか、なにを見直すと良いのかをお伝えします。

SEOでアクセスが増えても売上につながらない本当の原因

SEOでアクセスが増えてくると「これで問い合わせが増えるはず」と期待してしまいますよね?

しかし実際には、SEOでアクセスが増えたからといって、売上につながるとは限りません。

検索からホームページにアクセスして見てくれる人が増えれば、それだけ自社の発信が誰かの目に触れているということですから。

でも現実は、

・記事は読まれている。
・アクセス解析の数字も伸びている。
・でも、問い合わせは増えていない。

という、数字だけ見ると一見うまくいっているのに、結果が付いてこないことが多いです。数字を一見するとうまくいっているというのが、厄介なところです。

SEOが失敗しているとは限らない

アクセスが売上につながらないと、最初に疑いたくなるのはSEOそのものです。

「キーワードの選び方が悪かったのか」
「記事の書き方が悪いのか」
「もっと専門的な内容にした方が良いのか」
「更新頻度が少ないのか」

多くの人は、まずこのような感じで考えるでしょう。

もちろん、SEOの改善が必要な場合もあります。

しかし、アクセスがあるということは、検索からアクセスを集める入口は少なからず機能しています。そのため、SEOの改善よりもやるべきことがある可能性があります

何かと言うと、そもそも問題はアクセスされた”その先”にある可能性があるのです。

・記事を読んだ後に何を感じるのか?
・自社に対して興味を持つのか?
・別の記事やサービスページに進むのか?
・相談する理由が少しずつ育っているのか?

ここが見えないまま記事を増やしても、アクセスが増えていくだけです。

問題は「アクセス後」に起きていることが多い

ある記事にアクセスしても、その他記事やページを見たいを思わなければ、「戻る」や「閉じる」ボタンをクリックされてしまいます。

記事を読んで、

「なるほど」と思って終わる。
「参考になった」と感じて離脱する。
「この会社に相談してみよう」とまでは思わない。

これでは、アクセスが増えても売上にはつながりません

特に、中~高単価の商品・サービスを扱っている場合、読み手はたった1つの記事を読んで、すぐに問い合わせることはほとんどありません。これは想像に難くないと思います。

価格が高いほど、比較します。
失敗・後悔したくないほど、慎重になります。
どんな会社か、自分に合いそうか、見ています。

だからこそ、SEOでアクセスした人がなにを感じ、次になにを求めているのかが重要になります。これを把握せずに、アクセスを増やしても売上につながりません

アクセス数を増やしても売上が安定しない理由

SEOでアクセス数が増えているなら、それだけ見込客との接点が増えているはずです。

しかし、ここで気をつけたいのは、アクセスにはいろいろな性質のアクセスが含まれていることです。

アクセス数は成果に見えやすい

ホームページ制作会社にとって、アクセス数は顧客に提示できる分かりやすい指標です。

「以前よりアクセスが増えています」
「この記事がよく読まれています」
「検索からの流入が伸びています」

実際に数字を見せながら説明されると、顧客としてはうまく行っているように感じますし、アクセス数が増えているのは単純にうれしく感じるものです。

でも本当の目的は、単純なアクセス数の増加ではなく、相談につながる接点であり、売上につながる見込客との出会いなはずです。そして、その結果としての売上なはずです。

仮に、1日に1000アクセスあっても、相談につながらないアクセスばかりなら意味はありません。反対に1日に1アクセスしかなくても、その1人が本気で相談先を探しているなら、そのアクセスは売上につながる可能性がある重要なアクセスになります。

どうしても分かりやすい指標であるアクセス数に目が行きがちですが、アクセス数至上主義になると求める結果をかえって得られないことになります。

アクセスはあるのに読み手がズレている

大切なのは、アクセスの数ではなくて「質」です。つまり、「自社にとって本当に意味のあるアクセスか」を見る必要があります。

検索されやすいテーマの記事を増やしてアクセス数を伸ばしても、見込度の低い人ばかりを集める記事であれば、売上につながらない記事を量産するだけです。これでは意味がありません。

たとえば、工務店といっても、会社によって強みや特徴は違います。

自然素材を使った家づくりを大切にしている会社もあります。断熱性や耐震性など、住宅性能を強みにしている会社もあります。デザイン性を重視している会社もあれば、リフォームや修繕対応を得意としている会社もあります。

本来、SEO記事で狙うキーワードやテーマは、こうした自社の強みから逆算して考える必要があります。

自然素材に強い工務店であれば、単に「注文住宅 費用」や「家づくり 流れ」のような広いテーマだけでなく、自然素材に関心のある人が知りたいことを扱う。住宅性能に強い工務店であれば、断熱性や耐震性を重視する人が比較・検討するときの疑問に答える。

このように、自社の強みを評価してくれる人が、どんな悩みや疑問を持って検索するのかを考えることが大切です。

ここが曖昧なまま、検索ボリュームだけを見て記事を増やすと、アクセスは増えても来てほしい人とズレたアクセスばかりが集まることになります。

「なるほど」で終わると、相談には近づかない

アクセスにズレがなければ問い合わせにつながるかというと、決してそういうわけではありません。

自社に合う見込客が記事を読んでいたとしても、記事が「知識を提供して終わり」になっていれば、記事を読んでそれでおしまいになってしまいます。

なぜなら、「悩みや疑問に対する答えを知りたい人」と「悩みを解決するために相談したい人」の間には段階があるからです。

記事では、検索した人の悩みや疑問に答えることが大切です。ただし、それだけでは「なるほど」で終わってしまうことがほとんどです。

たとえば、「費用の相場を知りたい人に相場を伝える。」「原因を知りたい人に原因の候補を伝える。」「方法を知りたい人に手順を伝える。」これ自体は必要です。

しかし、相談につなげるには、単に答えを伝えるだけではなく、「自分の場合はどうだろう?」と考えてもらう必要があります。この変化があると、ただの情報収集から一歩進みます。

記事を読んで「なるほど」と思ってもらうことは大切です。しかし、読んだ人が、自分の状況を見直したくなるか。次に何を確認すればよいかが見えるか。そこまで設計できているかどうかで、相談につながるかが変わってきます。

SEO記事は読まれた後の流れで差がつく

記事は、読まれることがゴールではありません。

記事を読んで、「なるほど」と思って終わってしまうのか。
もう少し知りたいと思って、クリックして他の記事やページを見るのか。
自分事として捉えて、相談に近づいていくのか。

ここで差が出ます。

同じように記事が読まれていても、その場で離脱してしまうホームページもあれば、少しずつ問い合わせや相談に近づいていくホームページもあります。

では、読まれた後の流れを作るには、何が必要なのでしょうか。

1記事読んだだけでは問い合わせない

冷静に考えれば、たった1つの記事を読んで問い合わせが来ることは、一部例外を除けばまずありません。でも、たとえば渾身の力作の記事であれば、その1記事だけでも読んでくれれば問い合わせが来るはず、と期待してしまう人が多いです。

例外としては、緊急性の高いトラブルがあります。

水漏れしている。
鍵をなくした。
エアコンが壊れた。

このような場合は、とにかく急いで対応しないとマズイので、たまたま検索でヒットした記事を読んで、近くの会社であれば問合わせる可能性が十分あります。

しかし、多くの場合は違います。

記事を読んで、すぐに問い合わせるのではなく、まず「この会社はどんな会社か」を見ます。次に「本当に自分の悩みが解決できそうか」「同じような悩みを解決した事例があるか」を見ます。さらに「相談しても大丈夫そうか」「信頼できそうか」を判断します。

つまり、問い合わせの前には、いくつかの心理的プロセスがあります。記事の最後に問い合わせボタンを置くだけでは、プロセスを無視しているので問い合わせにはつながりません。

次に読むと良いページが自然につながっている

ある記事を読み終えた人が、少しでも興味を持ったとします。

「なるほど、自分にも当てはまりそうだ」
「もう少し詳しく知りたい」
「他の記事も読んでみたい」

そう感じたとしても、多くの場合、そこで離脱してしまいます。

なぜなら、関連して読むと良い記事やページが分からないからです。興味をもってくれれば、自分で必要な記事やページを探してくれるわけではありません。人は極力面倒なことを避けます。自分で探さないといけないのは面倒なため、離脱してしまうのです。

そのため、ある記事を読んだときに、自然な流れ併せて読んで欲しい記事を読んでもらえる「流れ」を意識しなければなりません

たとえば、「自分の腰痛は、姿勢や生活習慣が関係しているのかもしれない」と気付いてもらう設計をした「腰痛の原因」の記事があるとします。その記事を読んでくれた人には、次に「腰痛につながりやすい姿勢のクセ」や「生活習慣で見直したい腰痛対策」のような記事のリンクを入れて、自然な流れで自分の状況を理解し、どうすればいいか判断できるようにします。

その先で、「初めて来院される方に知っておいてほしいこと」「腰痛で相談した人の改善事例」「初回相談の流れ」のようなページを見てもらうことで、問い合わせへの心理的段階を自然に進むことができます。

大切なのは、「記事を読んだ人があわせて何を知りたいのか」「何が分かれば自分の状況を判断しやすくなるのか」「どのページを読めば問い合わせへの不安が減るのか」を考えて、次に進む記事やページを用意しておくことです。

相談したい感情になっているか

問い合わせへの心理的段階を進んでいき、

「自分の悩みをより良く分かってくれそう」
「ここに相談すれば、表面的ではなく、本質的な対応をしてくれそう」
「一方的に押し付けるのではなく寄り添って進めてくれそう」

などの感情になると、問い合わせは自然な行動になります。

SEO対策をしてアクセスがあるのに問い合わせが増えない場合に、「記事の最後に問い合わせボタンがない」ことが原因とされることがありますが、本当の問題はそこではありません。

検索からアクセスした記事を起点にしながら、関連する記事やページを読んでもらい、理屈で納得してもらうだけではなく、感情的にも「ここにお願いしたい」と思ってもらうことが大切です。

売上につながるSEOにするために見直すべきこと

ここまで見てきたように、SEOでアクセスを増やすことが悪いわけではありません。

検索からホームページに来てくれる人が増えることは、自社を知ってもらう大切なきっかけになります。ただし、アクセスを増やすだけでは売上にはつながりません。

大切なのは、検索から来た人が、記事を読んだ後にどのように理解を深め、どこで納得し、どのタイミングで相談したくなるのかという流れです。

その流れを作るために、記事をただ増やすのではなく、記事やページの役割を見直す必要があります。

入口記事と相談・申し込みにつながる

記事には、入口としての役割があります。

検索から初めてホームページに来る人に、自社を知ってもらうきっかけとなる、大切な役割です。

ただし、入口記事だけで相談・申し込みまでつなげようとすることには無理があります。まだ悩みを調べている段階の人に、いきなり問い合わせを求めても反応してくれません。

一方で、相談・申し込みにつなげるページには別の役割があります。

サービスの内容を伝える。
実際の事例を見せる。
相談の流れを説明する。
費用の考え方を伝える。
申し込みや相談への不安を減らす。

このように、入口記事と相談・申し込みにつなげるページでは役割が違います。

SEOでアクセスを集める記事と、相談や申し込みに近づけるページを分けて考えることで、アクセスした人を無理に動かすのではなく、自然に段階を進めやすくなります。

アクセスの多い記事から次の導線を整備する

すでにアクセスがある記事は、検索から人を集める入口として機能している可能性があります。

だからこそ、まず見直すべきなのは、記事を読んだ人が次にどこへ進む流れになっているかです。

記事を読んで終わりになっていないか。
関連して読むべき記事が簡単に分かるか。
事例ページが見られるか。
サービス案内や相談の流れに自然につながるか。

アクセスが多い記事は、単体で完結させるにはもったいないです。アクセスされた記事のその先の流れを整備して、より多くの記事やページを読んでもらえるようにすることで、売上につながる可能性が高まります。

新しい記事を作る前に、まずはアクセスのある記事を入口として活かすために見直すことが大切です。

サービスページとLPの役割を分けて考える

記事を読んで興味をもっても、問い合わせや申込みにつながらない場合、次に進むために必要な情報が不足していたり、感情が高まっていないからです。

たとえば、サービスには興味を持ったけれど、具体的に何をしてくれるのか分からない。
事例を見たいけれど、自分に近いケースが見つからない。
相談してみたい気持ちはあるけれど、費用感や進め方が分からない。

このような場合は、サービスページや事例ページ、よくある質問などで、読者が判断しやすい情報を用意する必要があります。

一方で、商品やサービスによっては、通常のサービスページだけではなく、専用のLPを用意した方がよい場合もあります。

LPは、単に判断材料を並べるページではありません。

読者の悩みを整理し、
その悩みを放置するとどうなるのかを示し、
なぜその商品・サービスが必要なのかを伝え、
他との違いや選ばれる理由を示し、
不安や疑問を解消しながら、
購入・申込み・登録などの行動へ進んでもらうためのページです。

つまり、LPは販売や申込みに向けて、読者の心理導線を設計する役割を持ちます。

たとえば、体験会に参加してほしい場合。
セミナーに参加してほしい場合。
特定の商品やサービスを購入してほしい場合。

このような場合は、ブログ記事からサービスページへ送るよりも、専用のLPに進んでもらった方が、納得し、感情的にも「申し込んでみよう」と感じやすくなります。

大切なのは、記事からどのページへ送るかを何となく決めないことです。

読者がまだ判断材料を求めている段階なら、サービスページや事例ページ、よくある質問が必要かもしれません。すでに関心が高まり、申込みや登録に近い段階なら、心理導線に沿って設計されたLPが必要かもしれません。

SEO記事を読んだ人が、次にどの段階へ進むべきなのか。そのために、サービスページで理解を深めるのか、LPで申込みまで導くのか。

ここを分けて考えることで、記事から売上につながる流れを作りやすくなります。

問い合わせ前の不安を減らす

問い合わせが増えないとき、問い合わせボタンや相談案内を増やすことがあります。

もちろん、問い合わせ先が分かりにくいなら、分かりやすくすることは大切です。ただし、案内を増やすだけで読み手が動くわけではありません。

読者がまだ不安を抱えている。
自分に合うか分からない。
相談すると売り込まれそうだと感じている。
他との違いが見えていない。

この状態では、ボタンを増やしてもクリックされにくいです。

問い合わせへの案内は、読み手の気持ちが進んだときに受け止める場所です。その前に必要なのは、相談しても大丈夫だと思える情報です。

具体的な事例。
相談の流れ。
費用の考え方。
よくある不安への回答。
どんな人に向いていて、どんな人には向いていないのか。
会社の考え方や仕事への向き合い方。

こうした情報が用意されていると、安心して次に進みやすくなります。

記事でアクセスを集めるだけではなく、相談前の不安を減らす情報までつながっているか。ここが、問い合わせにつながるかどうかを左右します。

アクセス数ではなく、相談に近づく動きを見る

SEOの成果を見るとき、アクセス数だけを見ると判断を間違えることがあります。

アクセスが増えているから良い。
アクセスが少ないから悪い。

そう単純には言えません。

本当に見たいのは、検索から来た人がその後どう動いているかです。

記事を読んだ後、別の記事へ進んでいるか。
事例ページやサービス案内を見ているか。
無料チェックやLPに進んでいるか。
問い合わせや相談に近づく行動が起きているか。

この流れを見なければ、SEOが売上につながっているかどうかは判断しにくくなります。

もちろん、細かい数値分析が必要な場面もあります。

ただ、まずは難しく考えすぎる必要はありません。

アクセスの多い記事から、読者が次にどこへ進んでいるのか。途中で止まっているなら、どの情報が足りないのか。問い合わせ前に、どんな不安が残っていそうなのか。

この視点で見るだけでも、改善すべき場所は見えやすくなります。

まとめ

SEOでアクセスが増えることは、悪いことではありません。

検索からホームページに来てくれる人がいる。
記事を読んでくれる人がいる。
自社を知るきっかけが増えている。

これは、売上につながる可能性を広げる大切な入口です。

ただし、アクセスが増えたからといって、そのまま売上が安定するわけではありません。

来ている人は、自社に合う見込客なのか。
記事を読んだ後に、次へ進む流れはあるのか。
相談したくなるだけの納得や安心は育っているのか。

ここが整っていなければ、SEOで人を集めても、読まれて終わってしまいます。

SEOでアクセスはあるのに売上につながらないときは、さらに記事を増やす前に、まず今の流れを見直してみることが大切です。

どこで読者が止まっているのか。
何が伝わっていないのか。
次に進む理由が用意されているのか。

そこを整理すると、単にアクセスを増やすのではなく、売上につながる流れを整える視点が持ちやすくなります。

まずは、今のホームページやブログの流れがどこで止まっているのか、一度確認してみてください。

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