WEB活用
From:馬場宏
川崎市中原区元住吉のオフィスより、、、
ホームページを自分で作る方の多くが、WordPressを使用します。私たちホームページ制作会社にご依頼いただく場合でも、「自分で文章を修正したり画像を変更したい」「ブログを書きたい」といった理由で、WordPressを使ってホームページを制作することがとても多いです。
自作をする方はコーディングの知識がなければ、WordPressのテーマを探すことになります。最初のうちは、自分の好みのデザイン・レイアウトのテーマを探しているのですが、いろいろ検索するうちにSEOに強いテーマというのが目に入ることになります。
ホームページを作る以上、検索結果の上位に表示されて、たくさんのアクセスが集まって、売上に繋がったらいいな、と思いますよね?そうなると、SEOに強いテーマの方が良いだろうということになって、SEOに強いWordPressのテーマを検索して探すことになります。
「SEO 強い テーマ」で検索すると、【2xxx年版】SEOに強いおすすめWordPressテーマ●選、みたいなタイトルの検索結果がズラッと表示されます。
「SEO 強い テーマ」 の検索結果一覧
検索結果をいろいろ見て、複数のサイトで共通してSEOに強いテーマとして評価が高いテーマを購入し、ホームページを作る人が多くいます。さすがに無料のテーマではSEOに強いテーマとして紹介されているものはほとんどなく、有料テーマばかりになります。料金は1万円から3万円くらいが多いです。
いわゆる内部SEO対策の一部が施されたテーマが、SEOに強いテーマとして販売されているのですが、実際にどのくらい違いをもたらすのかは分かりません。確かなのは、検索上位に表示するには何のテーマを選ぶかよりも100倍大切なことがある、ということです。
検索上位に表示するために大切なことは何か?お伝えしていきますので、興味がある方は最後までお読みください。
検索するなかで、「WordPressはSEOに強い」と書いてあるのを見かけたことはありませんか?SEOに強いWordPressのテーマを探す以前に、そもそもWordPress自体がSEOに強いと。SEOに強いWordPressで、さらにその中でSEOに強いテーマとなったら、もう最強?みたいな感じですよね。
本当にWordPressはSEOに強いでしょうか?
結論は強いとは言えないが、弱くはないです。
SEO対策には、大きく「内部対策」と「外部対策」の2つがあります。それぞれ、さらに細かい対策内容がありますが、SEO対策の個別の内容を説明することが目的ではありませんので、ここでは説明しません。知っておくべきは、WordPressは内部対策の一部が優れた状態で提供されていることです。少しだけ詳しく伝えると、検索エンジンにとって読み取りやすくコードが構成されて書かれています。
ただ、これは内部対策の”一部”でしかありません。ですので、これだけをもってWordPressがSEOに強いとは言えません。でも、一部であっても優れた状態で提供されているので、弱くはありません。
しかし、制作会社が作れば、同じように検索エンジンが読み取りやすいコードで制作することになるので、はっきり言って優位性はありません。
WordPress自体にSEO対策において優位性がない中で、SEOに強いテーマがあると言えるかですが、そもそもSEOに強いとは何を意味しているでしょうか?
一般的には「検索結果の上位に表示されやすい」ことだと思いますよね?
でも、検索結果の上位に表示するのは簡単なことではありません。選んだテーマで決まるほど甘いものではありません。世の中には当社も含めてホームページ制作をする会社はたくさんあります。すべての会社でなくても、その1割2割がSEO対策に卓越したスキルを持っていたら、このテーマを使えば上位表示できる、なんてことにはなり得ません。
もちろん、テーマを作った業者さんは少しでも検索エンジン対策として優れたものを作っていると思います。ですので、SEOに強いWordPressテーマとして販売していること否定するものではありません(実際にどんなテーマか詳細にコードを分析している訳でもありませんし)。
ただ、絶対的にSEOに強いWordPressのテーマは存在しません。言えるのは、WordPress公式テーマやその他のテーマと比べて相対的にSEOに強いテーマということだけです。
とはいえ、どうせなら相対的にSEOに強いテーマを選びたいと思いますよね?過度の期待をせずに、他のテーマを使っている人よりほんの少しでも高い評価を検索エンジンから受けたい、という考えで購入するのは有りです!
Googleの検索順位決定アルゴリズムはブラックボックスなので、Google以外は事実は分かりません。言われているのは、数百とか数千とか膨大な評価項目があり、小手先で対策するだけでは高い評価を得ることはできません。ただ、ここ数年、Googleがブラさずにずっと伝え続けてきたことがあります。
それは、「検索ユーザーの検索意図にあった役に立つ情報を提供しなければならない」ということ。そして、その情報に「専門性があって、権威性があって、信用できるもの」であることです。
WordPressのどのテーマを使っても、上記を満たしたコンテンツでなければ、検索結果の上位に表示されることはありません。これがSEOの本質です。
WordPressのSEOに強いテーマを探している時間があれば、コンテンツを考える時間にあてる方が100倍大切です。実際に上位表示される確率も高くなります。
SEOの本質を満たすコンテンツができたら、あとはテーマだけでは補えない、内部SEO対策を考慮したお作法があるので、それに則ってページを作っていきます。これがきちんとできれば、よほどどうしようもないWordPressのテーマを使わない限り上位表示できます。
ここまで読んでいただいて、
・WordPressが特段SEOに強いものではないこと
・WordPressの中にSEOに強いテーマは相対的に強いだけということ
をご理解いただけたと思います。
先ほども記載したとおり、テーマを販売する業者自体は否定しません。しかし、ホームページ制作会社が「SEOに強いWordPressのテーマを使用して制作します」というようなことを謳っている場合は、それは危険なサインです。
本質的なSEO対策を講じてくれるホームページ制作会社は、テーマではなく、コンテンツマーケティングの考え方、実際のコンテンツの作り方から上位表示の実現を勝ち取ってい、という説明をしてくれます。少なくとも当社が付き合いのある30社ほどの制作会社は全社そうです。
SEO対策をして検索経由のアクセスで売上アップを図るためには、1年間はかかると考えてください。もちろん、1年間待つだけでなく、品質の高いページやブログ記事を作成する必要があります。しかも、成果が出始めるまでが1年で、安定化するには3年、4年とかかります。
お金を払ってSEOに強いテーマを入手すれば、ラクして上位表示できるのではないかと淡い期待を抱かれる人もいると思います。でも、現実的にはそのようなことはありません。
本質的なSEO対策は、時間と労力がかかります。
ショートカットで成果を出すことはできません。短期間で成果を出したい場合は、広告を使うことになります。SEO対策と違って、広告を出すことであなたの商品サービスに興味・関心をもっている人からのアクセスを、ホームページ公開後すぐに集めることができます。
なぜか、広告を出したがらない人が、特に個人事業主の人に多いですが、ホームページで集客アップや売上アップをしたいのであれば、広告は使うべきです。
SEOに強いWordPressのテーマを探す時間があれば、Googleから高品質と評価されるコンテンツを作成したうえで、広告を出稿するのが、最も短期間で成果を出す方法です。
ここまで読んでみても、そんなことはない、SEOに強いテーマだってあるはずだ、と思う人もいるでしょう。そういう人は、実際に検索して検証することをおススメします。
あなたのビジネスによって、狙うキーワードは変わってきます。なので、ホームページを作ったら、こういうキーワードで上位表示できるようにしたいと考えているキーワードで検索してみてください。
検索結果1ページ目、つまりトップ10を見てみましょう。気になったWordPressのテーマを使って制作しているホームページはありましたか?きっと無かったことでしょう。
キーワードが1つだけだと納得感がないと思いますので、上位表示したいキーワードを5個くらい検索すると良いです。それで出て来なければ、テーマレベルで検索順位はコントロールできないことに納得していただけると思います。
当社では経験がありませんが、もし、気になっているWordPressのテーマが検索したらトップ10で使われていた、ということであれば、それは使っていただければ良いです。もちろん、上位表示するために力を入れてコンテンツを作っている可能性が高いですが、事実として実際に使われいてるものがあるなら少しでも上位表示に効果がある可能性があるということですから。
WordPressのテーマを探すというのは、個人事業主か社員数名の小さな会社の場合がほとんどです。10名以上の法人企業であれば、基本的に制作会社に依頼して、WordPressでもオリジナルテーマで制作してもらうことになるでしょう。
ある程度の規模の会社は、制作費は高くてもSEOやCVRに優れたホームページを作れる制作会社に依頼します。一方で、個人事業主や小さい会社は安価な会社に依頼したり、自作することが多くなります。その結果、SEO対策の実現レベルに差ができることで、結局上位表示できないというのが業界の人間としての見解です。
制作方法のいかんを問わず、せっかくホームページを作る以上は、やはり成果を出して欲しいです。今の時代ホームページは飽和状態で、作っても意味が無かったと思わないで欲しいです。そのためにも、「SEOに強いWordPressのテーマ」という言葉に引きずられず、見込客にとって役に立つ、価値あるコンテンツを作ることにフォーカスしていただけると良いです。
この記事を通して、ホームページで成果を出すための本質を一人でも多くの人に届けられていれば嬉しいです。