ホームページを作ったのに成果が出ない理由TOP5は?あなたは大丈夫ですか?

WEB活用

ホームページを「お客さんを獲得したい」「求人応募を獲得したい」「売上をアップしたい」「見込客リストを増やしたい」などの目的で作ったのに成果が出ない、そういう相談を仕事柄よく受けます。

そしてホームページを見せてもらうと、共通していることがあります。
これはホームページに限らず何事でもそうですが、「上手く行っていること」「上手く行っていないこと」そのどちらにも共通していることがあります。

「上手く行っていないこと」の共通点を回避し、「上手く行っていること」の共通点を取り入れることで、成果が出る確率がグンと高まります。

この記事では、成果が出ないと悩んで相談されるホームページに共通する問題点のTOP5をお伝えします。もしあなたが成果が出ないと悩んでいる場合、該当する問題点がないかチェックしてください。そして該当があれば、すぐに改善してください。

理由1)スマートフォン対応していない

え?今さら?と思う方がいるかもしれませんが、実はまだまだスマートフォンに対応していないホームページがあります。

店舗系ビジネスのような一般消費者向けの商品サービスを提供している場合、アクセスの85%程度がスマートフォンからになります。そのため、かなりのホームページでスマートフォン対応が完了しています。それだけにスマートフォン対応していないとホームページを開いた瞬間に閉じられてしまいます。

一方、法人向けの商品サービスを提供している場合はスマートフォンからのアクセス比率は下がります。だからといってスマートフォンに対応しないで良いかというとそういうことではありません。

業務用にスマートフォンが支給されている会社だと、パソコンではなくスマートフォンで情報収集する人もいます。そうでなくても、通勤途中や自宅で情報収集としてスマートフォンで検索する人がいます。会社のパソコンでだけ業務をしている訳ではないという事実をきちんと認識する必要があります。

スマートフォンでパソコン用ページは読みにくい

スマートフォンにパソコン用のホームページが表示されると、文字が小さくてピンチアウト(2本指で拡げること)しないと文字が読めません。そうするとわざわざピンチアウトして拡大して読もうと思う人より、読みにくいから「戻る」ボタンを押して検索結果に戻って、他のホームページを見る人が多くなります。ある意味、競合他社に絶好のパスをしているようなものです。

スマートフォンが電話であることを活かしきれていない

スマートフォンは電話です。電話であることを活用しなければ意味がないと言っても過言ではありません。その割に、せっかくスマートフォンに対応しているのに電話がかけにくいホームページがあります。個人事業主で「電話番号を載せるのがイヤだ」、「営業電話がかかってくるのがイヤだ」、「問い合わせフォームがあるからそれで十分」といった理由で電話番号を載せていない場合もあります。

実際、問い合わせフォームに入力して問い合わせるより、電話をする方が“楽”と考える人が多いです。そのため、問い合わせフォームだけでは不十分で、電話をかけやすくしておくことがビジネスチャンスを拡大します。特に法人向けの場合は電話の方がフォームより圧倒的に多いです。当社のお客様は90%が法人、10%が個人事業主という構成で、そういうターゲティングをしているのですが、過去5年で問い合わせフォームから問い合わせが来たのは1件しかありません。それ以外はすべて電話です。それが現実なのです。

また、せっかく電話番号を載せていても、常時表示されるようになっていなかったり、常時表示されていてもタップすれば電話がかけられると分からないボタンになっていることもあります。はっきりと誰が見てもここをタップすると電話がかけられると分かるようにボタンを設置することが必要です。

Googleの検索順位決定アルゴリズムを無視している

現在Google(YahooもGoogleの検索エンジンを利用しているのでYahooも)では、スマートフォン向けのホームページのデータを検索用のデータベースに収集しています。これをモバイルファーストインデックスと言います。読んで字のごとく、モバイルサイトをファーストに登録する、という意味です。

それ以前はパソコン向けのホームページのデータを検索用のデータベースに収集していました。スマートフォンの普及を背景に、検索ユーザーの利便性を考えたときに、スマートフォン対応しているホームページを検索順位でより上位に表示する方が、Googleのサービス品質としては上がり、顧客満足に繋がるからです。検索順位で上位に表示したいのであれば、スマートフォンに対応することは必須要件と考えるべきです。

理由2)ファーストビューで何の会社か分からない

ファーストビューというのは、検索結果をクリックしてホームページが開いたときに、スクロールせずに見れる画面のことを言います。ですから、パソコンとスマートフォンではファーストビューは異なります。トップページ(HOMEと言う場合もあります)だとほとんどの場合、一番上の大きな画像(ヘッダー画像と言います)とその下の文章数行程度がファーストビューになります。

このファーストビューで何の会社・何のお店か分からないホームページが結構あります。大抵は、オシャレさや格好良さを優先した場合にこういうことが起きます。

あれ?間違えたかな?と思われてしまう

検索結果からクリックする時は、自分が入力したキーワードに対してヒットしたホームページだと思っています。そして開いたときに「あれ?間違えたかな?」と思います。

例えば精密機械専門の運送会社のホームページでヘッダー画像が代表者の写真だけで、そこに「最高品質のサービスを提供します」というヘッドラインが書いてあったらどう思いますか?

一方で、ヘッダー画像にトラックの写真や輸送物である精密機械を積み込んでいる写真が載っていて、「精密機械でも安心の振動や衝撃が少ない専用エアサス車で安全にお届けします」というヘッドラインが書いてあったらどう思いますか?

ファーストビューだけ見たときに、どちらの方がもっと見たいと思いますか?何屋か分からないと、間違ったと思ったり、なんとなく「戻る」ボタンを押して検索結果に戻ってしまいます。

パン屋は一目でパン屋だと分かるべきで、美容院は一目で美容院だと分かるべきです。目に見えないサービスを提供している経営コンサルタントも一目で経営コンサルタントだと分かるべきです。

抽象的なヘッダー画像・ヘッドラインはスルーされてしまう

人は具体的にイメージできないものは買いません。「あなたの未来を輝かせます」というヘッドラインに子供が目を輝かせている写真のヘッダー画像という学習塾のホームページを見たらどう思うでしょうか?「あなたの未来を輝かせる」という抽象的なヘッドライン、目を輝かせている子供の写真という抽象的な画像、これは無意味です。

未来を輝かせるってどういうことでしょうか?具体的には?その学習塾に入ったら子供の学力はどうなるのでしょう?未来を輝かせるだけだと、そもそも学習塾だと分からないかもしれません。ヘッダー画像が塾の講義風景とか塾だと分かるものでなければなおさらです。

いやいや塾名で、塾だと分かるから問題ないでしょ、と思った方は危険です。何が危険かというと、始めてホームページを見る人はそんなじっくり見ることはなくて、本当にざっとしか見ないということを理解していないからです。自分のホームページだからしっかり見るのです。

ホームページで大切なのはいかに具体的に伝えるか。具体的に伝えることでお客さんの頭の中で商品サービスのイメージ、商品サービスを利用したときにどんないいことがあるかのイメージ、どういう風に活用すればいいのかのイメージ、、、イメージしてもらうことです。イメージできない抽象的な画像や言葉は格好良く見えるかもしれませんが、何も伝わらずスルーされてしまいます。

理由3)メニューが英語表記のみ

取扱っている商品サービスの対象顧客が日本人なのに、英語で表記されたメニューしかないホームページを見かけます。日本人なので日本語の方が無意識で理解できます。英語は日本語に変換しなければいけません。簡単な英語であっても脳みそはそういう処理をします。英語を日常的に使っている人以外は。

こうしたちょっとした脳みそへの負荷でも、負荷がないものと比べたら負荷が無い方が楽でいいのです。なんか面倒臭そうに感じて脳みそに負荷がかかるものは避けられてしまいます。

自己満足になってしまっている

メニューを英語表記だけにしている人に理由を聞くと決まって返ってくる答えが「格好いいから」「オシャレな気がするから」です。しかも読みにくい筆記体で書かれている場合もありますが、そういう筆記体が「オシャレ」だというのです。

ホームページはすべてにおいてお客さんがどう感じるか?を考えるのであって、作る側がどう思うか?で考えるものではありません。自己満足で「格好いい」「オシャレ」と思っても意味がありません。そもそも、メニューを日本語で書いているか、英語で書いているか、英語でもオシャレな書体で書いてるか、見ている人はほとんど気にしていません。残念になるくらいに。

ホームページで成果を出す思考になっていない

ホームページ制作会社としては、1%でも0.1%でも成約率が高くなるように考えます。成約率というのは、簡単に言うとアクセスした人のうち何人が目的の行動をしてくれるか?の100分率です。目的の行動は、例えば、「資料請求」「無料診断」「問い合わせ」「申込み」などです。

格好いい、オシャレなホームページにするときも、あくまで成約率を上げるためにそうするのです。成約率を上げることにつながらないのであればやりません。成約率が上がるかどうかはターゲットのリサーチ結果で判断します。

ホームページで使う画像、文章、動画、、、何であれ全て成約率を上げるのに効果があるか?で考えます。ターゲットがどんな感情になったら心が動くのか?そのためにはどんな画像を使うのか?どんな言葉や表現で文章を書くか?動画を使うべきか?使うならどんな動画を作るか?などなど、あくまで顧客視点で判断をすることが重要です。

理由4)表示速度が遅い

Googleが2018年にスピードアップデートと呼ばれる検索順位決定アルゴリズムを導入して、ホームページの読み込み・表示速度をランキング決定要素にしています。2021年にはCore Web Vitalsという指標でさらに表示速度に伴うユーザー体験の向上を目指しています。

表示が遅いとイライラしますよね?検索する人がそういう気持ちになるのは、検索サービスを提供するGoogleにとっては好ましくないのです。しかし作る方はホームページを格好良くしようと、重い処理が必要な動画を表示したり、必要以上に高画質な画像をたくさん入れたりします。もちろん、それでも問題ない処理能力の高いサーバーを利用していればいいです。しかし、多くは格安のレンタルサーバーを利用しているため、サーバーの応答時間が長くなり、その結果、ホームページを表示するのに時間がかかってしまうのです。

中には読み込み中のクルクル回転しているマークが表示されていれば問題ないと思っている人もいますが、そういうことはありません。遅いものは遅いのです。ただそれだけです。Windowsが更新処理中で、更新〇%ですと表示されていれば長く感じないということはないですよね?

1ページだけか1ページも見られないことになる

検索結果をクリックしてもなかなかホームページが表示されなかったらどうしますか?待つときもあるでしょうが、なかなか表示されないとイライラして「戻る」ボタンを押して検索結果一覧に戻ってしまうことがありませんか?

Googleは2018年にこのように公表しています。

表示速度が1秒から3秒に落ちると、直帰率は32%上昇する
表示速度が1秒から5秒に落ちると、直帰率は90%上昇する
表示速度が1秒から6秒に落ちると、直帰率は106%上昇する
表示速度が1秒から10秒に落ちると、直帰率は123%上昇する

検索順位が落ちるだけでなく、表示速度が遅くなればなるほどページが直帰率が高くなる、つまり開いた最初のページだけで戻るか閉じるボタンをクリックされてしまうということです。しかも最悪なのは、表示が遅い場合というのは、ページが表示される前に戻るか閉じるをされてしまうので、何も見てもらえていないのと同じになってしまうのです。

制作会社の自己満足に付き合っているだけになる

成果を出すことにフォーカスしている制作会社は表示速度も考慮して制作します。そのため、契約しているサーバーも気にします。なにも気にせず、流行りや最新の技術を取り入れた見映えの良い格好いい、オシャレなホームページを作ろうとするのは、制作会社の自己満足に過ぎません。

しかも、見栄えの良い、格好いい、オシャレなホームページだと、なぜか成果が出る前からすごくいいホームページができたって満足してしまう人が多いです。もちろん、見た目と成果を両立できるに越したことはないので、表示速度を考慮した処理方式で作ったり、必要に応じてサーバーを見直すことも、それはありです。

理由5)書きたいことだけを書いている

最後に書きましたが、これが成果が出ない一番多い理由です。

自分が書きたいことだけを書いているホームページが本当に多いです。書きたいことではなくて、書けることを書くということも多いです。ここまで読んでいただいた人は何を書くべきか分かりますよね?そうです、ターゲットをリサーチして、ターゲットが探している・知りたい情報を、ターゲットが分かりやすい表現や言葉で感情に訴えるように書くのです。

決して、自分が書きたいことや書けることを書くのではありません。いくら書きたいことや書けることを書いても、ターゲットが探していない情報や知りたい情報ではない情報だったら、だれも読んでくれません。人の心を動かすのは言葉です。どんな文章を書くかはあなたが思っている100倍大切です。

3つの壁の第1の壁でつまづいてしまう

ホームページは、①見てもらえない(読んでもらえない)、②信用してもらえない、③行動してもらえないという3つの壁を乗り越えないと、あなたの成果につながりません。その最初の壁で躓いてしまっては、当然、ホームページで成果を出すことはできません。

ホームページの数はどんどん増えていますが、見た目が小綺麗なホームページばかりで、だれに向けてどんなメッセージをどんな言葉や表現を使って伝えて、どんな感情になってもらうか?を真剣に考えて作られているホームページは少ないです。ですので、お客さんのことをより深く理解してお客さんが探している・知りたい情報を分かりやすく伝え、お客さんが価値を理解し、お客さんの問題解決や未来のありたい姿を実現するために必要だと思ってもらえるホームページにすれば、成果を出すことはできます。まずは3つの壁の第一の壁を乗り越えましょう。

アクセスばかり増えて成約しない

ブログ記事をたくさん書いている人で成果が出ない人はこのケースが多いです。書きたいこと、書けることでブログ記事を量産して、記事はそれなりに検索にヒットする、そうなるとアクセス数が増えます。アクセス数が増えるとなんとなく成果が出ている錯覚を起こします。

でも、多くの場合、アクセス数の増加と成約率の増加が相関関係になることはありません。むしろアクセス数ばかり増えて、成約率はどんどん低下していきます。あなたがアフィリエイターならアクセス数を増やすことが売上アップに直結しますが、会社のホームページでは無意味です。

あなたが書きたいこと、書けることより、ターゲットが探している・知りたい情報をしっかりリサーチして、そういう記事に絞って書くべきです。アクセス数は増えなくなりますが、成約率は上がる可能性があります。常に何のためにホームページを作って運用しているかを意識することが大切です。

まとめ

ホームページで成果が出ていない場合に共通する理由TOP5をお伝えしました。是非、同じような失敗をしないように活用してください。

ただホームページで成果が出ない時は複数の原因が同時多発的に起きていることが大半です。まずは、自分にとっての解決すべき本当の問題は何なのかをきちんと特定することから始めてください。解決すべき本当の問題が分からずに、何となくこれが問題だろうと思って対処すると、問題ない部分を悪化させてしまうこともあります。

リニューアルする際やウェブコンサルティングをする際はいつもここから始まります。
「解決すべき本当の問題はなにか?」

この記事を参考にしつつ、あなたも是非じっくり考えてみることをお薦めします。

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