SEO対策
ホームページ制作会社がよくお客様からうける質問の1つに「ブログとかホームページのコンテンツを作るのに、SEO対策上、何文字以上にするといいんですか?」というものがあります。
インターネット上にはSEO対策に関する記事が山のようにあるため、情報収集すればするほど分からなくなって、どうすればいいか分からない人が出てくるのでしょう。
最初に回答を言っておきます。「そんなものはありません!」
考えてみてください。
もし、そんなものが決まっていたら、あなただけでなくみんな同じような文字数でコンテンツを作りますよね?Googleはそんな表面的な文字数で検索順位を決めません。Googleという会社をなめていけません。
SEO対策に関しては、小手先のテクニックやノウハウばかりが先行してしまいます。しかし、私の記事を読んでくれる方は、当社の方針でもある「本質からアプローチ」して欲しいです。
では、本質から考えると、ホームページのコンテンツは文字数ではなく、どうやって考えていけばいいかお伝えしていきます。
とはいえ、本当はSEO対策で有効なコンテンツ文字数ってあるんじゃないの?って思う人もいると思いますので、事実から伝えていきますね。
過去にGoogle社員のジョン・ミューラーがコンテンツの文字数に言及したことがあります。
発言の要旨は「文字の多い少ないや画像の量で評価するアルゴリズムは存在しない」「他より本当に優れていて、ユーザーの検索意図にかなったものかどうかで評価している」というものです。
ジョン・ミューラーの発言をもう少し具体的に言い換えてみると、
ユーザーが検索するのは、
・なにか困ったことがあるときにその問題を解決をしたくて検索する
・なにか分からないことがあるときにその答えを知りたい
といった意図・理由があるから。
検索エンジンの役割は、解決方法や答えとしてマッチすると判断したコンテンツを検索結果一覧に表示する。検索順位は、他のコンテンツと比べて、よりユーザーの検索意図を満たすものを上位に表示するということです。
つまり、キーとなるのは検索ユーザーが満足できることです。検索意図が分からずにただ文字数が多いコンテンツを作っても、検索ユーザーが満足しない内容なら価値はゼロです。
ユーザーが困っていること・知りたいことがなにか?によって、検索結果から得たい結果は変わります。つまり、検索意図は、検索するキーワードによって変わるのです。
ユーザーの検索意図を理解して、検索意図を満たすコンテンツはなにか?を考えることが本質的なSEO対策です。
検索意図によって、文字数が少ない方が良いこともあれば、文字数が多い方が良いこともあります。これは具体例で考えた方がイメージしやすいです。
■占いが好きで毎日占いの結果を見てから出勤したい会社員の場合
検索意図は「占い結果、自分の今日の運勢を知りたい」です。そのため、占い結果がすぐに分かることを求めています。
占い方法の詳細が長々と書いてあって、その後に今日のおとめ座の運勢を書いても読んでもらえません。「占い方法の詳細が知りたい」という検索意図ではないからです。
■占いで1年間の事業の運勢を知り、事業の成長に役立てたい事業主の場合
同じ占いでも検索意図は変わってきます。「占いの結果、今年1年の運勢を知りたい。」だけではない人が多いでしょう。「月ごとの運勢を知って、動くべき月と動かない方がいい月を知りたい」とか「運勢が悪い月はどんなことに注意した方がよいのか知りたい」とか、いろいろな付加的な検索意図があると想定できます。
結果的にSEOで評価されるのは、前者は文字数が少ないもの、後者は文字数が多いものになっているだけです。文字数ではなく、検索意図が大事だというのがお分かりいただけましたか?
「検索意図が分からない、どうやって調べればいいか分からない」人や「とはいえ、なにか文字数を考えるのに参考にできるものはないか知りたい」人もいるでしょう。
そういう人は、カンニングしましょう。
カンニングってなにかというと、SEO対策したいキーワードで実際に検索することです。そして、1ページ目の上位10サイトをクリックして内容と文字数を確認してください。
検索結果の上位に表示されているということは、ユーザーの検索意図に合っているとGoolgeが評価していることを意味します。ということは、そのページの内容を読めば検索意図が分かりますし、検索意図を満たす文字数も分かります。
ただこの方法は、あなたが確認したその時点でのGoogleの評価であることに注意してください。
なお、文字数をカウントするにはインターネット上にさまざまなツールがあるので活用しましょう。私はこちらの無料ツールをよく利用します。http://www1.odn.ne.jp/megukuma/count.htm
実際に検索してみた人は気付いたと思います。1ページ目の10以内でも、文字数がすごく少ないサイトのものがあると。
あくまで参考という位置付けで書いたのはこのためです。なんども言いますが、文字数では決まらないのです。検索意図を満たして、ユーザーが満足するコンテンツであれば良いのです。
他より簡潔にまとめてコンテンツを作っていてユーザが満足するなら、文字数が少ないことは問題ありません。読み手は人間でロボットではありません。読み手によって、どんな書き方をすると満足するかは変わります。だからGoogleも杓子定規に1つの基準だけには決めきれないと考えられます。
検索意図から考えた結果、コンテンツの文字数が多くなる場合にSEO対策の観点から注意しないといけないことが、大きく2つあります。
これは当たり前のようで、意外とできていません。
長くなってくると、目的から外れた余計なことを書いたり、脱線することが多々あります。なんとなく分かりますよね。作文なんかでも書いているうちに、自分でもなにを書いているか分からなくなる、あの感じです。
1つのページ(コンテンツ)は1つのテーマに絞った内容にします。これは大原則です。
テーマから外れた内容は、読み手にとって必要のない情報です。言ってしまえばゴミというかノイズみたいなもの。そのため、検索意図と関係のないコンテンツを書いてしまうと、SEO的に評価は下がります。
最悪なのは、文字数を増やさないとと思って、余計なことを書いてしまうことです。注意しましょう。
ジョン・ミューラーが言うところの「他より本当に優れていて」に関する部分です。
あなたもそうだと思いますが、専門性がある人とない人が書いたもののどちらが読みたいかというと、当然、専門性のある人ですよね?検索して調べた結果、素人が書いた誤った情報だったら?最悪です。
気になるのは、オリジナリティーのあるコンテンツの方ではないでしょうか。専門性はあっても、完全にオリジナルなものなんてないと。そうすると、既に他の人が作っている内容と似たような内容になってしまうのではないか?と。
今の時代に完全にオリジナルの商品サービスを提供している人なんて、ごくごくわずかです。
ポイントは、あなたの見込み客にとって専門性があり、オリジナリティーがあればいいのです。見込み客によって悩みも違えば、持っている専門知識も違います。そのため、検索意図が同じでも、なにをどう伝えるか、使う言葉や表現、事例が変わります。
あなたの見込み客に向けてコンテンツを作れば、自然と専門性があってオリジナリティーのある、SEOで評価されるコンテンツになります。もし、あなたが見込み客を定義しないで、万人向けの内容を書いているなら要注意です。SEO対策ではなく、急いで見込み客を定義しましょう!
文字数を増やすのは簡単ですが、文字数を減らすのは難しいです。でも、分かりやすい文章って簡潔で余計なことが書いていないものです。
だから、コンテンツができあがったら、本当にこの文章は必要か?この説明は必要か?冗長になっていないか?などを考えて、徹底的に不要な部分を削除しましょう!
ブログの記事を書いたり、ホームページのコンテンツを作る目的はSEO対策することではありません。分かりやすく伝えることで、読み手の検索意図を見たし、満足してもらうこと。その結果、あなたに、あなたの会社に興味をもってもらうこと。なにかあったらこの人に相談しようと思ってもらうこと。
目的を達成するために「本当に必要か?」という視点をもって、作った文章を推敲しましょう。
検索順位が上位になることが目的化すると危険です。あなたがホームページを通じて得たい結果はなにか?そこを意識してください。