WEB活用
ホームページはしばしば、24時間働く営業パーソンと言われます。しかし、現実には1年に1度も働かない営業パーソンになっているーつまり、1年に1度も問い合わせすら来ないーという話をよく聞きます。
中小建設業では、ホームページの担当者を専任で置くことが困難です。しかも、ホームページは目的によって必要となる知識が変わってきます。新規顧客獲得でもBtoBかBtoCによって違います。新規顧客獲得ではなく、求人応募獲得なら当然違います。
目的に応じて必要な知識をもった専任を置けないため、ホームページの利点を十分に発揮できず、成果が出にくくなっているのが現状です。
そもそも、中小建設業にホームページは必要でしょうか?
先に結論をいうと、”なくても良い会社もある”と言えます。
では、「どんな会社では必要性が高く、どんな会社では必要性が低いか」、種類を分けて説明していきます。
その前に、、、
基本的には建設業でもホームページは必要というのが大勢の考え方になっていますが、その理由・背景を確認しておきます。
総務省の「通信利用動向調査(企業編)令和元年」によると、建設業の98.4%がホームページを開設しているそうです。ただ、この調査は従業員数100名以上の会社が対象となっているため、限りなく100%に近いのは当たり前と言えば、当たり前でしょう。
100名未満だったらどのくらいなのか?
残念ながら、信ぴょう性のある公のデータとして公表されているものはありません。
あくまで当社のこれまでの経験からくる感覚値になりますが、、、一人親方や従業員数名の会社はほとんどもっていません。10名以上100名未満の会社で6~7割といった感じです。
ただ、これも幅があって、やはり50名以上100名未満では8割以上、10名以上50名未満だと5割くらいという感じです。
ここはむしろ建設業界の人の方が詳しいでしょう。知っている会社や周りの会社でどのくらいホームページがあるか、、、なんとなくの感覚はお持ちでしょう。おそらく、当社の感覚はそれとほぼ一致するはずです。
また、近年では次のような背景があって、ホームページの必要性を感じて作る会社が増えています。
ホームページを持つ必要性を高めている最大の理由は「スマートフォンの普及」です。建設業だからとかではなく、一般的な理由になりますが、これはめちゃくちゃ大きいです。
総務省の「情報通信白書(令和2年版)」によると、2019年の世帯におけるスマートフォンの保有割合が83.4%、個人におけるスマートフォンの保有率は67.6%となっています。さらに、端末別のインターネット利用率では、スマートフォンが63.3%で、パソコンの50.4%を12.9ポイントも上回っています。
つまり、スマートフォンの普及によって、より手軽にインターネットを利用できるようになり、情報収集や購買などの目的でホームページを見ることが多くなっています。
もしかしたら、それって個人の話だけじゃないの?と思う方もいるかもしれません。
しかし建設業に限らずほとんどの業種業界で、数年前からBtoBであってもアクセスの半分以上がスマートフォンからになっています。
これは何を意味しているかというと、会社で発注先を探すときに、担当者が個人的に例えば通勤中とか家に帰ってからスマートフォンで検索しているということです。それだけではなく、社員に業務用でスマートフォンをもたせている会社であれば、業務時間中でもパソコンではなくスマートフォンで検索する、そんな時代です。
こうした時代背景を受けて、中小の建設会社でもホームページを作る必要性を感じた結果、多くの会社でホームページをもっている状況になっています。
では次から、種類別にホームページの必要性が高いか低いかを説明します。
ホームページを作る必要性は、ホームページを作る目的とターゲットによって変わってきます。
一般消費者(個人宅など)がターゲットで、集客を目的として作るホームページの場合です。
この場合のホームページは、『必須』です。
建築会社、塗装会社、屋根工事会社、造園会社など個人のお客さんから直接問い合わせをしてもらって、そこから成約していくのであれば、ホームページを作らない手はありません。
今現在、新聞の折り込み広告、ポスティング、飛び込み営業でお客さんを獲得しているなら、ホームページを作ることで新たな受注ルートができます。また、チラシなどからホームページに誘導するハイブリッド型の方が成約率が高くなります。
良いことづくめですので、この種類に当てはまる建設業の会社でホームページがない場合は、「本当に作らなくて良いか?」今すぐ検討することをおススメします。
企業がターゲットで、集客を目的として作るホームページの場合です。
この場合の必要性は、『できれば作った方が良い』です。
お店のリニューアルで内装を解体したい、漏水があって防水工事をしたい、自社ビルのリニューアルに伴って電気通信工事をしたいなど企業から直接問い合わせをしてもらって、そこから成約していくのであれば、ホームページがあった方が良いです。
しかし、必須ではありません。BtoCと比べて、BtoBの方がホームページからの集客の難易度は高いです。もし、集客用にホームページがなくても、DMや電話営業、紹介などでビジネスが回っているのであれば、無理してホームページを作っても売り上げに対する貢献は低い可能性があります。
後の項目で記載する、会社案内を目的としたホームページを安価に作れば十分な場合もあります。他の集客方法での集客状況に応じて判断してください。
元請け会社や自社より上位の下請け会社がターゲットで、新規取引先開拓を目的として作るホームページです。
この場合の必要性は、『なくてもいい』です。
直接お客さんから発注されることはなく、元請けや上位の下請け会社から発注を受けて、下請けで工事をする大工工事会社、鉄筋工事会社、管工事会社などが、自社に発注してくれる新規取引先を増やしたいなら、ホームページがあった方が良いですが、難易度が高すぎるため、なくてもいいです。
作る場合はコンセプトの有無が成果を大きく左右しますが、そもそもすぐに成果が出るものでもありません。地道に現場で評価してもらうことで、業界内での評判を拡げていったり、泥臭く営業をした方が成果が出やすいでしょう。
求職者がターゲットで、応募獲得を目的として作るホームページの場合です。
毎年数名採用したい、数年に1回だが数名まとめて採用したいといった中小の建設会社で、給与や休日、福利厚生などの募集条件で勝負したくない場合の必要性は、『必須』です。うちは募集条件で勝負するという場合の必要性は、『なくてもいい』です。
募集条件で勝負する場合は、各種求人サイトで有料/無料の求人情報を掲載することで応募が来る可能性が高いからです。条件で勝負することの良し悪しはありますが、あくまでこの記事ではホームページの必要性のみをお伝えします。
数年に1名だけ採用したいといった場合の必要性は、『必要なし』です。
3、4年に1名採用するなら、ホームページではなく他の求人ツールを使う方が現実的です。おそらく採用人数から考えて会社の規模も小さいでしょうから、求人用にホームページを作ったからといって、求職者に魅力を感じてもらえる内容を作れるかというと難しいでしょう。それなら、例えば紹介採用のみに振り切ってみる、社長が一本釣りしてみるなどの方が現実的です。
ここで注意して欲しいのは、サービス案内、会社案内、採用情報、、、みたいな感じでページがいくつかあって、その中の1ページで採用情報を載せているものは求人応募獲得を目的としたホームページではありません。
たった1ページで、自社の魅力を求職者に伝えることはできません。ましてや募集要項だけ載せて応募がくるはずがありません。求人応募獲得用のホームページは、求人向けの情報のみで構成されたものになります。
ターゲットは関わるすべての人で、会社案内を目的として作るホームページの場合です。
この場合の必要性は、『作りたければ作れば良い』です。
必要、必要ではない、というものではありません。今の時代、ホームページくらいあった方がいいかなと思うのであれば、作れば良いです。それ以上でもそれ以下でもありません。
ただし、公共工事をしている会社は、『必須』です。
ここで注意して欲しいのは、1や2の新規顧客獲得を目的にホームページを作るといって、出来上がったものが会社案内を目的としたホームページになっていることが多い事実です。
この記事では作り方には触れませんが、ひとつの判断材料はターゲットです。ホームページを見てくれるすべての人をターゲットに作るホームページは、会社案内を目的としたホームページだと考えてください。また、サービス案内で概要レベルしか書いていないものも会社案内を目的としたものになります。
ここまで種類別にホームページの必要性を説明しましたが、ここからはホームページを作ることで生まれるメリットについて説明します。
これだけホームページをもっている会社が多くなっているので、ホームページが無いと不安になります。この会社は実在するのだろうか?倒産してなくなっている?会社あるのかもしれないけど、どんな会社なの?、、、などなどいろんな不安や心配におそわれます。
ホームページがあることで信用・信頼が得られると言う人もいますが、それは言い過ぎです。ホームページがあって、企業理念や代表の想い、人材に対する想いなどの想いを伝えらている場合に信用・信頼をえられるのです。
制約には2つあります。1つは表現の制約。もう1つは物理的広さの制約。
集客や求人で広告を出すときには、表現の制約を受けます。誇張するような表現で広告を見る人が間違った認識をしないためです。ホームページは表現の制約はありません。だからといって見る人を騙すようなことはしてはいけませんが、表現の制約がないことで表現しやすくなることはたくさんあります。
広告の場合は購入した枠の物理的な大きさの制約を受けます。本当はもっと詳しく伝えたいことでも、物理的な制約で書くことができないということが起きます。制約がないことで、集客や求人という目的に対して、だれになにをどのように伝えればいいか?という本質的な内容の検討を何の気兼ねもなくできるようになります。
よりリアルタイムに近く情報を発信できるようになります。今の時代は情報の新鮮さが求められます。3年前、5年前の情報しか分からなければ、それは無いに等しい印象を与えます。
工事の実績、イベントの開催、資格の取得、表彰などなど、よりリアルタイムに情報を発信できるベースになるのがホームページです。紙のパンフレットではしょっちゅう内容を最新のものに変更することはできません。
うちはSNSで情報発信しているから大丈夫と思った人は、そのSNSを使っていない多くの人に本来届けたい情報が届いていないので、ホームページを中心にSNSを組み合わせることで効果が高まります。
ホームページは自社の資産ですので、そこで情報を発信するために情報を追加すればするほど、資産として価値あるものになっていきます。
SNSでいくら情報発信しても、それはFacebookやTwitter、Instagaramの資産でしかありません。ある日突然、蓄積してきた情報が消えてしまったとしても無料のツールですから文句を言えません。他社の資産である以上仕方がありません。
新規顧客獲得を目的としたホームページを作った場合のメリットになります。
現状、DM、ポスティング、テレアポ、飛び込み営業などで受注している場合、インターネット経由での受注ルートが1つ増えることになります。厳密には商談をして成約しないと受注とはなりませんが、商談機会が増えることは、受注を増やすことと同じだと考えていいでしょう。
これも新規顧客獲得を目的としたホームページを作った場合のメリットになります。
現在1契約あたり営業コストがどのくらいかかっているかにもよります。ホームページから問い合わせをしてもらうことで、効率的に商談を行うことができますが、ホームページの場合もコストがかかっていますので、営業コストを冷静に分析する必要はあります。
ホームページは初期制作費用、毎月の運用費用(運用契約していれば)、ブログを書いたりページの改善をするなど担当者の人件費がかかります。
この営業コストと問い合わせ件数からホームページ経由だと効率的に受注できるとなれば、営業コスト削減につながります。
求人応募獲得を目的としたホームページを作った場合のメリットになります。
ハローワークに登録する、無料の求人サイトに求人情報を載せる、有料の求人広告を出すなどのことをやるだけよりも、それらの求人媒体から求人用に作ったホームページに誘導し見てもらうことで、応募の確率を格段に上げることができます。
ホームページを作る7つのメリットを挙げましたが、ホームページをただ作るだけでは、中小建設業にメリットをもたらすことはほぼありません。メリットを活かすためには、上述の目的を明確にしてホームページを作ったうえで、次のことが必要になります。
ホームページで成果を出すには、そもそも見てもらわなければ何も始まりません。
見てもらうためには、広告を出すか、検索上位に表示してアクセスしてもらう必要があります。
広告は広告費を払えばアクセスを買うことができます。検索はSEO対策をすることでアクセスを増やすことができます。アクセスデータを解析して検索上位に表示されない問題の仮説を立て、解決策を考えてホームページを改善し、改善した結果のアクセスデータを解析して~というPDCAサイクルを回すことで、上位表示を実現します。
検索の場合はアクセスの入り口を増やすことが成果につなげるため、ブログを作成することが必要です。ただし、あくまでホームページの目的に関係する内容でなければ、ただアクセス数が増えるだけで問い合わせにはつながりません。ここは要注意です。
会社案内用以外の目的でホームページを作る場合は、SEO対策の知識がある社員がいる会社は自社で運用していけば良いですが、専門知識をもった社員がいない会社は運用まで含めて任せられるホームページ制作会社に制作から運用まで一貫して依頼することで、より高い確率でホームページのメリットを享受できることになります。
成果が出るホームページの秘訣
無料プレゼント中
「売上3倍アップ!」「お客様の待ち行列ができる!」そんなセールストークを受けてホームページを作ったけど、1年間で1件の問い合わせもない。そんな悩みをお持ちの方がたくさんいます。
厳密にはホームページの企画からリサーチ、設計の全体で見直すべきことが多々あるのですが、ほとんどのホームページで出来ていない、改善すると劇的に反応が変わるある一つのことがあります。
成果が出るホームページに共通するある一つのことは何か?
この資料を読むだけで反応がまったくないホームページを変えることができますので、ぜひ手に取ってお読みください。