保育園は人材紹介で経営圧迫!自力採用のポイントとは?

求人・採用

From:馬場 宏
川崎市高津区の事務所より、、、

テレビを見ていたら人手不足のニュースで、東北のある県にある保育園の園長さんがインタビューを受けていました。ニュースの内容をかいつまんで書くと、、、

・保育園は保育士の人手不足が深刻
・保育士は給料が安い割に肉体的にハードだし責任が重い
・急に退職してしまうことがある
・急いで穴を埋めようとすると人材紹介会社を利用することになる
・紹介手数料が高く保育園経営の負担になる
・自社採用ができるように取り組んでいかなければならない

こんな内容でした。

もちろんすべての保育園が同じ状況ではなく、おそらく1つだけ、多くても2つか3つくらいの保育園を経営しているような会社の場合の「保育園あるある」になります。

保育園を経営する小規模会社にとっては、人手不足をどのように解決するかは死活問題です。保育園に限らず地域の小規模の会社は、業種を問わず人材採用の問題を抱えています。

また、保育園は介護業に構造的に似ていて、仕事内容に対して給料が安く責任が重いという問題があり、やはり介護関連職員も人材採用に大きな悩みをもっています(どちらも資格が不要なパート職員は比較的集まりやすいという特徴も一緒ですね)。

ということで、地域の小さな会社が有資格者の人手不足をいかに解消していくか?は社会的に非常に大きな問題だということです。今回ニュースにとりあげられた保育園は、実際にどのような問題があったのか?ニュースの内容をまとめつつ、保育園の今後の自力採用の方向性についてお伝えしていきます。

保育園が支払う紹介手数料はどれくらい?

人材紹介会社に支払う紹介手数料は、一般的に紹介で入る社員の年収の3割(安い人材紹介会社は2割からある)と言われています。年収400万円なら120万円が紹介手数料ということです。

保育園は1件あたり平均して手数料はいくらなのかというと、、、

76万9000円

だそうです。この手数料が高いか安いか、どのように保育園の経営者が感じているか、令和2年12月に実施された厚生労働省のアンケート調査では次のようになっています。

負担であり高い・・・69.4%
負担ではないが高い・・・21.1%
負担だが適正だと考える・・・3.9%
負担ではなく高いと思わない・・・5.6%

負担だと思っている保育園が約73%、負担かどうかは別として高いと思っている保育園が約91%。つまり、紹介手数料が保育園経営を圧迫していると感じている経営者が多いということです。

人材採用は会社にとっては投資です。

では、保育士をひとり採用するのにいくらなら投資できるのか?しても良いと考えるのか?を会社として決めておく必要があります。これは会社の財務状況と保育サービスの質から逆算することになります。保育園を経営する会社も営利企業ですから利益を出して、社員に還元して幸せになってもらう必要がありますから、その前提で人材採用の枠組みをしっかり構築しないといけません。

人材紹介会社を利用する保育園はどんな状況か?

これだけ紹介手数料が高くて負担だと考えていても、それでも人材紹介会社を利用せざるを得ないために利用する訳ですが、それはどのような状況の保育園なのでしょうか?

ずばり、「急に保育士が辞めてしまって、どうにも抜けた穴を埋められず、今すぐ保育士が必要」な保育園ですね。余裕があれば、他の方法での採用を模索するはずです。

今すぐ何とかしたい、、、何とかしないと日々の安全安心な保育サービスを提供できない、、、そういう深い悩みを解決するのが人材紹介会社です。紹介手数料が高くて人材紹介会社は「悪」と捉えることは間違っています。今すぐ解決できるという、ありがたいサービスのはずです。

他のサービスでは人材紹介会社に依頼するのと比べて、採用して働き始めるまでの時間が長くかかります。人手不足を解消するサービスにはいろいろあり、それぞれメリット・デメリットがあります。

人材紹介会社のメリットは、早く働き始めてもらえる保育士を紹介してもらえること。デメリットは、その分紹介手数料が高くなること。

なぜ保育園から見ると紹介手数料が高く感じるのか?

保育園の多くは認可保育園ですので、保育単価が決まっています。その保育単価が低いために多くの利益が出せる事業ではありません。とはいえ、まったく利益が出ない、ぎりぎり黒字になる事業ではなく、いざ困ったときに紹介手数料を支払って保育士を採用するくらいの余裕はあるはずです。

でも、負担だ、高い、と感じるのは大きく2つ理由があると考えます。

理由1)人材紹介で入社した保育士に早期退職する人が多い

これはかなり驚きなのですが、、、

「半分が半年以内に退職する」そうです。

ニュースでインタビューを受けていた保育園では、4ヶ月程度で退職してしまったそうです。人材紹介会社に問い合わせたところ、紹介手数料を返金するのは3ヶ月以内に退職した場合と言われ(もちろん契約書にも書いてあったと思いますが)、この保育園は保育士は早期にやめて、紹介手数料の負担だけが残ってしまったということです、、、

なんかもう、やるせないですよね。

なぜそんなに早期に辞めてしまう人が多いのか?原因を知る必要があります。
・仕事内容や残業時間などで説明すると不利になると思って言っていないことがあった・・・
・真面目に働いてくれるだろうと性善説に立って、しっかり面接で見極めをしなかった・・・
・新しく入ってくる人が働きやすい教育や環境が整っていなかった・・・

原因を究明して、会社としてどのような保育士を採用したいのか?その保育士がなにを求めているのか?会社としてどのような制度や環境を整えておくべきか?面接でなにを伝え、なにを確認すべきか?などをしっかり、準備しておくことが大切です。

理由2)複数名採用したら人数分紹介手数料がかかる

当たり前ですが、紹介手数料は紹介で入社した人数分必要になります。

1人で76.9万円なら大丈夫でも、年間に何人か急に辞める保育士が出て、それを都度人材紹介会社で対応すれば、それは大きな負担となってきます。

何人も急にやめる人がいるなら、必ず問題があります。上記の繰り返しになりますが、その原因を知る必要があります。そして、その問題を解消しておかなければ、同じことが何度も起こってしまいます。そうすれば、紹介手数料が経営を圧迫させてしまうことになります。

保育士の自力採用の取組み例

番組の中で紹介されていた自力採用の取組みをしている会社がなにをやっていたかというと、、、

週1回、会社の代表がパーソナリティーになって、保育士をひとり迎えてインタビューをして動画を配信するというものでした。そのために、撮影機材を購入して、かなり本格的にやっていました。撮影した動画は採用サイトにアップしていました。

もう2年近く続けていて、ずっと続けることによって、動画を見て文字情報以上のスタッフの雰囲気や実際の状況がよりリアルに伝わって、応募に繋がるようになってきたということでした。まさに継続は力なり、というものですね。成果が出るようになるまで、代表の方が分析して改善を繰り返して撮影をしたそうです。

これは本当に素晴らしいですね。多くの場合、成果を感じられないと途中で辞めてしまいます。データを分析して問題点の仮説を立てて改善する、その結果をまた分析して仮説を立てて改善するという、改善サイクルをしっかり回すことが、成果を出せる最大の要因になります。

保育園が自力採用を実現する方法とは?

何よりも大切なのは、自力採用を実現するにはマーケティングが必要ということを理解することです。

保育園は一時期ほどではないにしても、園児=お客さんを労せずして獲得できるため、他の多くの業種業界の人と比べてマーケティングに疎いです。お客さんを獲得するためにマーケティングの施策を考えて実行していると、採用でもマーケティングが必要だという話はスッと腹落ちしやすいですが、普段マーケティングに触れていないと、いまいちピンとこないことが多いようです。

採用をマーケティングするとはどういうことかというと、簡単に流れを書くと次のようになります。

①どんな人が欲しいのか、職種ごとに欲しい人を明確にする
②欲しい人が抱えている悩みや問題、不安を把握する&実現したい目標、願望、欲求を把握する
③自園が②の悩み等を解消できるか?その理由は?目標などを実現できるか?その理由は?を整理する
④採用で競合となる他園の募集内容を見て、求職者に対するアピールの強い点と弱い点を整理する
⑤④の競合の弱い点で③で整理した自社ができることを中心にアピールポイントを明確にする
⑥採用情報ページでアピールポイントを明確にしたメッセージを伝える

かなり端折っているところがありますが、基本はコレです。

ほとんどの保育園が①の欲しい人を明確に絞っていないために、②以降をできていないというのが実情です。ですから、まず保育園としてどんな保育士が欲しいのか?じっくり時間をかけて検討してみてください。

なんでそういう人が欲しいのか?とか、そんな人が本当にいますか?とか、理想的過ぎるのでもっと現実的に考えた方がいいんじゃないですか?とか、検討する中でいろんな意見が出てくるはずです。そういう検討過程がとっても大切です。

端折っている部分にもたくさん大事なことがありますが、とにかく①をやってみてください。

まとめ

一言で人手不足で採用しなければならないと言っても、とにかく急を要する場合とある程度時間をかけて採用できる場合があるでしょう。

急を要する場合は人材紹介会社を使うのが良いです。そして、同時に、急に採用しなければならない状況になってしまった”本質的な原因”を明らかにして、二度と同じことが原因で退職する保育士が出ないように対策をすることが重要です。

ある程度時間をかけられる場合は、採用に関するマーケティングを行い、採用サイトやオフィシャルサイトの採用情報ページに、欲しい保育士の心に響く、他園と異なる自園の魅力が伝わるメッセージを載せるようにしましょう。ちなみに、既に出来上がっている場合は、広告を出すことによって人材紹介会社を使うよりも一人当たりの採用コストが安価に済む可能性があります。これは採用ページの品質次第ですね。

最後に、これは本当に重要なことですが、、、
どんなに秀逸なマーケティング施策を講じた採用活動をしても、働きやすい制度や環境といった魅力がなければ、結局早期の離職を招いてしまいます。あくまで、欲しい人材がどういう働き方を志向しているのか?将来のキャリアプランをどう考えているのか?どういうなりたい姿を描いているのか?といったことを考え、それが実現できる会社になる、なるように成長していくことこそが、本来的な採用力の向上になることは忘れないでください。

この記事がお役に立てばうれしいです。

この記事を書いた人

株式会社ビーシーソリューション
代表取締役  馬場 宏
業界では異色の元国家公務員WEBマーケター
2013年の起業時からダイレクトレスポンスマーケティングにハマる。事象を論理的に読み解いて法則を見つけるのを得意とし、難易度の高いキーワードでの上位表示実績多数。
中学3年と小学4年の2児の父。趣味はスポーツ観戦と温泉巡り。

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