川崎市中小企業等人材確保支援事業補助金を元国家公務員が徹底解説!

求人・採用

From:馬場宏
溝の口のプライベートオフィスより、、、

今年も公募が開始しました、『令和2年度川崎市中小企業等人材育成・人材確保支援事業補助金』。

新型コロナウィルス感染症の影響で一時的に人手不足が解消された業界もありますが、介護や建設といった業界は引き続き、人手不足の会社がたくさんありますし、これらの業界・職種では厚生労働省が発表している有効求人倍率が高止まりしています。

つまり、人手不足を解消しようと求人募集をする場合には、変わらず厳しい人材獲得競争に打ち勝つ必要があるということです。

では、その厳しい人材獲得競争にどう打ち勝っていくか?

それは、人材を獲得するためのツールを整備することに他なりません。
もしそれを補助金を活用してできるのであれば、活用しない手はありません。

令和元年度の本補助金を活用した案件の経験をもとに、補助金行政を熟知している元国家公務員が、その内容とポイントを徹底解説します。

補助金は事業目的を理解することから始まる

補助金の施策には、行政は必ず目的があります。
その目的にかなうことが補助金申請が採択される大前提になります。

補助上限額が大きかったり、採択率が低めの補助金の場合、公募要領を読み込むことで目的の背景まで理解して申請書を作成することで、採択率が劇的に高まります。

近年では公務員の数を減らし、外部に委託できることは委託するという大きな流れがあります。

そのため、多くの補助金事業で申請や審査をする事務局が外部委託されています。

外部委託先は入札によって決まります。
入札で決まった外部委託先によって、勝手な審査基準を決められてしまうと行政としては困ります。

例えば、今年度と来年度で同じ補助金の運営事務局の落札業者が変わったとします。その結果、審査基準がガラリと変わってしまい、今年度だったら間違いなく採択されたであろう申請が、来年度だと採択されないとしたら?

事業者が困るのはもとより、行政も困ります。

そのため、行政から審査の方針や基準が示されることが大半なのですが、我々事業者は、具体的な審査基準を想像することに意味はありません。

大切なのは、なぜこの補助金施策があるのだろうか?
どんな目的でどんな課題を解決するための補助金施策なのか?

を理解することが大切です。

同じ補助金でも、数年前と今年ではポイントを置いている課題が時代背景などを理由に変わっていることがあります。

公募要領などの資料をしっかり読んで、目的を理解して、その目的にかなう申請内容を作成すれば、かなりの確率で採択されます。

一般的な補助金にかんする解説になりましたが、次から川崎市の中小企業等人材確保支援事業補助金について解説していきます。

川崎市中小企業等人材確保支援事業補助金の概要

川崎市のホームページの内容を以下に抜粋します。
詳細は、川崎市のホームページでご確認ください。http://www.city.kawasaki.jp/280/page/0000117779.html

公募期間

令和2年7月3日(金)~令和3年1月29日(金)
予算額に達した段階で終了

※昨年度は1次公募と2次公募があり、2次公募は期限ぎりぎりまで公募が可能でした。川崎市が人材確保のための補助金支援事業をしていることが周知しきれていない、中小企業にとって補助金を申請するのは業務負荷が高いと思われている、本補助金のハードルが高いと感じている、このあたりが原因で予算消化されず、ぎりぎりまで公募できたと推察されます。

対象者

市内に事業所を有して1年以上事業を営む中小事業者等(ただし1年未満であっても市長の指定するの施設に入居している中小事業者等は対象となります。)

業種ごとの資本金、従業員数は川崎市ホームページからご確認ください。

補助対象事業

生産性向上や働き方改革に取り組んでいる市内中小事業者等が人材確保のために行う就職フェアへの出展や、就職希望者に自社をPRするための動画やパンフレットの製作等

※中小企業にとって有料の就職フェアは効果が低いのが実情です(今度記事をアップします)。一番多い相談のケースは、ホームページはあるけど採用情報が一切ないので、求職者に自社をPRできるものにリニューアルしたいというものです。詳細は別記事を参考にしていただきたいのですが、比較するときに求職者はホームページを確認する、という行動を取る実態に気付き始めた企業が多いためです。

補助対象経費

外部委託費、出展小間料、会場借上費、機械器具使用料、その他経費

補助額・補助率

20万円以下、対象経費の2分の1以内

※制作費として外部委託費が40万円なら、満額交付で20万円。実質負担20万円になります。

補助対象期間

交付決定日から令和3年3月31日

選定方法

先着順にて申請書を受付け、順次書類審査を行い、交付先を決定します。

※タイミングと申請資料の精度で事務局による審査の時間は変わります。事務局との面談から2、3週間はみておきましょう。

川崎市中小企業等人材確保支援事業補助金のポイント

補助金を申請するときにたびたびネックになるのが、自社で考えている内容が補助対象になるかどうか、ですよね?

補助対象要件

「生産性向上や働き方改革に取り組んでいる市内中小事業者等」と書いてあります。

つまり、生産性向上・働き方改革に取り組んでいることが前提になります。

ここから考えられることは、人材確保のための取組みであれば補助金を出すというものではない、ということです。

生産性を向上させるための取組みや働き方改革に取り組んでいる中小企業が人材確保のためにかかる費用に補助金を出す、と言っているのです。ニワトリ卵の議論になるかもしれませんが、人材を確保するために生産性向上や働き方改革に取り組んでいるなら補助金を出す、と言っているのです。

つまり、国が主導している働き方改革を市としても推進していくための補助金事業と考えられます。

生産性向上・働き方改革

ここで問題になるのが、多くの中小企業にとって「生産性向上や働き方改革」は簡単なものではない、ということです。これが申請にあたってのハードルだと考えている方も多いのではないでしょうか?

なにが良くて、なにがダメかは事務局に相談するしかありません。

しかし、多くの人が思っているほど、壮大なことしか認められないわけではありません。

大切なのは、本当に従業員のことを想い、従業員のモチベーションがアップしたり、満足度がアップするような社内での取り組みをしていることです。

例えば、週休1日の建設会社が月に1日週休2日にする、ということだって立派な生産性向上・働き方改革です。

是非、参考にしていただきたいのが、川崎市が発行している「川崎市中小企業活性化施策ハンドブック」です。内容や配布場所は、川崎市のホームページでご確認ください。http://www.city.kawasaki.jp/280/page/0000116179.html

思ったほどハードルは高くない!そう思ってください。

補助対象事業

本補助金で言えば、明示されているのは、

・就職フェアへの出展
・自社をPRするための動画の製作
・自社をPRするためのパンフレットの製作

のみです。最後の「等」にどこまで含まれるか?ここは、事務局に相談するしかありません。

さきほど、ホームページのリニューアルと書きましたが、上記の3つに入っていないけど大丈夫なのか?と思う方もいるでしょう。

例えば、自社をPRする動画を作るとします。
作った動画をどのように就職希望者に見てもらうか?を考えたときに、ホームページに載せるというのが、一番現実的な方法です。
そのため、ホームページがなければ新規に作ったり、すでにあればリニューアルすることが対象事業に含まれると考えられると弊社は解釈しています。

最後に

川崎市の人材確保支援事業補助金は、補助金申請書類自体はすごく簡単に作成できます。国の小規模事業者持続化補助金のような大変な資料は必要ありません。

・現状の課題はどこにあるか?
・その課題解決のために具体的にどんな取組みをするのか?
・その取組みによって具体的にどのような効果が見込まれるか?
・実現するためにどのような人材をどのくらい獲得する必要があるのか?

これを、生産性向上・働き方改革の切り口で一貫性をもって記載すれば、問題なく採択されます。

ご参考にしてください。

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