求人募集のキャッチコピー「アットホームな職場」を今すぐやめるべき理由

求人・採用

新聞の折込広告や求人情報誌、コミュニティ誌の求人欄、求人サイトの求人情報など、求人募集広告でよく見かけるキャッチコピーの1つに「アットホームな職場です!」というものがあります。

特に、介護関係の仕事でよく使われるキャッチコピーです。

もしかしたら、あなたの会社の求人募集でも同じようなキャッチコピーを使っているかもしれません。

「アットホームな職場です!」というキャッチコピーは、
・どんな人に応募して欲しくて記載しているのでしょうか?
・求職者にはどのように見えているでしょうか?

キャッチコピーは一番目に飛び込んでくる言葉です。求人企業としては求職者に興味・関心を持ってもらうための一番の要素です。練りに練って作らないと、応募が来ない、応募が来ても欲しい人材ではない、ということになります。

「アットホームな職場」は曖昧で求職者に伝わらない

・アットホームな職場とは、具体的にどんな職場でしょうか?仲が良い職場?仲が良い職場って具体的にどんな風に仲が良いの?

・アットホームな職場かどうかは、求職者はどうやって判断すれば良いでしょうか?キャッチコピーに書いているから信じればいい?忘年会やBBQなどのイベント写真を見て判断する?

私には分かりません。多くの人が分からないはずです。

アットホームな職場という言葉は、曖昧な定義の言葉なのです。曖昧である以上、求職者ごとに「アットホームな職場」が意味する内容も変わります。ある人にとってはアットホームと感じても、ある人にとってはアットホームではないと感じます。私がアットホームと感じることと、あなたがアットホームと感じることは違います。そういうものなのです。

読み手である求職者に伝える言葉は、常に具体的でなければなりません。

それに、本当にアットホームな職場かどうかは、最終的には入社をしてみないと判断できません。文字や画像、動画などを通じて、どれだけアットホームな職場であることをアピールしたとしても、結局は、対人的なものは人と人が直接関わらないと分からないのです。

入社後に、「なんだ全然アットホームな職場じゃないじゃないか!求人募集のときだけ良いこと書いて!採用するためだったら何でもありなのか?」と思われるのは避けなければなりません。

また、「アットホームな職場」をキャッチコピーにしている求人募集はたくさんあるため、求人募集情報の中で埋もれてしまいます。

求職者から見たら、「またアットホームな職場の会社か・・・」「アットホームな職場以外にアピールできることはないの?むしろ、他にアピールできることがないから、アットホームな職場って書いてるに違いない」と思ってしまいます。

いかがでしょうか?
中には図星だ・・・たしかに、他にこれといってアピールできることがないから書いてしまった、という方もいるでしょう。そういう方でももっとアピールできることがあるので、心配しないでください。

「アットホームな職場」の理由からキャッチコピーに変換する

あなたの会社がアットホームな職場なのには何かしらの理由があるはずです。

・なぜあなたの会社はアットホームな職場だと言えるのですか?
・昔からずっとアットホームな職場だったのですか?
・アットホームな職場にするためにどんな取組みをしたのですか?
・なにがきっかけでアットホームな職場になったのですか?

出てきた答えに対して、さらに「なぜ?」を考えてください。何度か答えを掘り下げることで、表面的な答えから、本質的な答えに行き着きます。

例えば、アットホームな職場と言えるのは?
→管理者がスタッフに細かく目配りできていて、いつでも気軽に相談できるから
→管理者研修を月に2回実施して、他の管理者が上手くっていることや上手く行かなかった事例を共有、意見交換しているから
→上手くいったことだけでなく、ミスからも学び合うことが個人・組織両方の成長に繋がると考えているから

この場合キャッチコピーは、「積極的なミスは大歓迎!互いに学び高め合う文化があります」という感じになります。

このキャッチコピーにすると、言われた仕事、与えられた仕事だけをこなしたい、現状維持につとめたい人からの応募は来なくなります。どうせ働くなら、ミスを恐れずいろいろ挑戦したい、現状に満足せずに自分を高められる職場で働きたいという人からの応募が増えます

でも、これだとアットホームな職場であることが伝わらないのでは?と思った方。もう少し読み進めてください。きっとそこに答えがあります。

もう1つ、こんな例もあげておきます。アットホームな職場と言えるのは?
→スタッフ同士が仲が良いから
→バーベキューとかスタッフのイベントが多いから
→イベント好きな人が多いから

この結果キャッチコピーは、「社内イベントが多く社員みんな仲良し!あなたも仲間になりませんか?」みたいになります。そうすると、仕事どうこうではなく、イベントでワイワイしたい人からの応募が増えることになります。

これでは求人はうまく行きません。

「アットホームな職場」のベネフィットをキャッチコピーに変換する

求職者は「アットホームな職場」であることを求めているのではなく、アットホームな職場だから〇〇〇の〇〇〇の方を求めている可能性が高いです。

・アットホームな職場だと、どんな良いことがありますか?
・アットホームな職場を通じて、何を実現できますか?
・アットホームな職場で働いていると、どんな未来になりますか?

例えば、アットホームな職場だと、
→一方的に否定されたり叱られたりせず、一旦受け止めてくれる
→萎縮せずにどんどん意見が言える
→意見が採用されて会社をより良く変えられる
→出世できる

キャッチコピーは、「求む!会社をより良くする提案をして出世したい人」みたいになります。あえてちょっと灰汁の強い例になりましたが、アットホームな職場です!と書くより、反応がありそうな気がしませんか?

キャッチコピーで求人応募する人が変わる

「アットホームな職場」というキャッチコピーを使う会社は、どのような人に応募して欲しいか明確でないことが多いです。とにかく人手が足りていないから、目先の人手不足を解消するために当たり障りのないキャッチコピーを書いている、そんな感じではないでしょうか。

先ほども書きましたが求職者は、「アットホームな職場以外にアピールできることがないのかな?」と思ってみています。

このキャッチコピーが響く求職者はどのような人か考えると、今現在、裏返しの環境にいる人です。

「今働いている会社が、すごくギスギスしている。職場にいるだけでストレスがたまる。すぐに先輩に怒鳴られる。自分が悪くないのに怒られる。分からないことがあっても質問できる雰囲気もない。」といった感じに。

このような人たちは、「アットホームな職場で働きたい!他の社員と仲良く働きたい!」と思うでしょう。でも、多くの求人募集広告が同じようなことを書いていたら、その情報を信用できるでしょうか?ましてや、現在進行形で職場の雰囲気の悪さで苦しんでいる人たちです。もしかしたら、今の会社だってアットホームな職場です!スタッフがみんな仲良しです!って言っていたかもしれません。

そもそもあなたの会社は、「アットホームな職場で他の社員と仲良く働きたい!」と思っている人を採用したいのでしょうか?

・あなたの会社が欲しい人材はどのような人でしょうか?
・そのような人にあなたの会社が提供できることは何でしょうか?
・その提供できることは、その欲しい人材にとって手に入れたいことでしょうか?

誰でも良いから人手を確保することよりも、あなたの会社が欲しい人材を採用することが、結果的に会社にとって利益になりますし、採用コストの削減や定着率のアップにも繋がります。

職場の雰囲気はキャッチコピー以外の方が伝わる

そもそも、職場の雰囲気とか環境のようなものは、文字では伝わりにくいのです。無理に文字で書くと、かえって嘘っぽく感じてしまうことさえあります。

ではどうやって伝えるかと言うと、画像と動画を使って伝えます。

最近は、プライバシーの問題で顔が写った写真を載せたくない、動画を載せたくないという人が多く、頭を悩ませている経営者や人事採用担当者も多くいます。このプライバシーの問題で載せたくないというのは、実は、よくよく突き詰めると全然別の理由の場合が7、8割あります。

この話だけで1回分の記事になってしまいますので、詳しい内容は割愛し別の機会に記事にします。この問題を解決して顔出しの写真や動画が載せられないと、はっきり言って神頼みの求人になってしまいます。

顔出しOKになったら、仕事中の自然な笑顔の写真を撮影してください。社員インタビューの動画でも、仕事のやりがいの話をしているときに自然とにじみ出る笑顔や自信を感じる表情になります。

それこそがキャッチコピーに勝るものになります。求職者が見たときに本物だと感じるのです。

まとめ

「アットホームな職場です!」という定義が抽象的なキャッチコピーを使うのはやめましょう。

なぜアットホームな職場なのか?その根拠となる取組みの方をアピールしましょう!もしくは、アットホームな職場で働くことでどんな良いことがあるのか?求職者が解決したい悩みや不安、手に入れたい願望に繋がることがわかるようにアピールしましょう!

それ以前に、会社としてどんな人を採用したいのか?を明確にしましょう。これがないと、いくらキャッチコピーをうまく作っても欲しい人材から応募が来ることはありません。

キャッチコピーはとにかく具体的に。雰囲気や環境のようなフワッとしたものは、言葉で伝えるより画像や動画から感じてもらいましょう。

ページトップへ