9割の人が知らないフロントエンド商品とバックエンド商品の考え方

マーケティング

From:馬場宏

川崎市中原区の元住吉のオフィスより、、、

マーケティングを勉強すると、フロントエンド商品とバックエンド商品という用語が出てきます。

あなたが売りたい商品サービスをバックエンド、その入口にあたる商品サービスがフロントエンドになります。

言い方を換えると、収益商品がバックエンド、集客商品がフロントエンドとなります。お客様を集めるのがフロントエンド商品の役割で、収益を出すことは考えない。集めたお客様に気に入っていただいて、バックエンド商品を買っていただいたときに収益化するという考え方です。

フロントエンドから順番に階段を昇るように、少しずつ信頼を勝ち取って、最終的にあなたが本来売りたいバックエンドの商品サービスを購入してもらうという説明もよく見るでしょう。

このあたりは、マーケティングを勉強している方には当たり前の話かもしれません。

しかし、自分のビジネスで具体的に何をフロントエンド商品にするか?
ということで悩んでいる方もいらっしゃると思います。

今回は、自動車メーカーのフロントエンド商品とバックエンド商品を紹介することで、一般的なフロントエンド商品とバックエンド商品に対する思い込みを解消し、あなたの場合にどのように考えるべきかをお伝えしていきます。

一般的なイメージでのフロントエンド商品とバックエンド商品

書籍などでよく取り上げられている例としては、、、
・勉強会
・セミナー
・お試し、体験
・小冊子プレゼント

です。

実際に、フロントエンド商品としてセミナーを2時間3,000円で開催し、セミナーの最後にバックエンド商品の案内をして、セミナー参加者の3割程度にバックエンド商品を購入してもらう、というのはよくある流れです。

ちなみに、セミナーから個別相談での流れで目指す成約率は3割です。もし、今現在セミナーから個別相談に誘導してバックエンド商品の成約率が3割未満であれば、何かしら問題があるので改善が必要です。

しかし、このようなセミナーが多くなったことから、数千円のセミナーだと売込みがあるというのが周知の事実となり、5年くらい前と比べて、フロントエンド商品としてのセミナーへの集客が困難になってきている印象があります。

例に書いた他の方法でも同じです。

お試しをしたり、小冊子を請求すれば、あとで売込みのDMやメールがひっきりなしに来るのが嫌、という人が増えてきた印象です。

もし、あなたが今までやってきたフロントエンド商品に手詰まりを感じているなら、見直す必要があります。コンテンツ自体を改善することもできますし、フロントエンド商品を販売するまでのプロセスでメッセージを改善することもできます。改善方法は色々あります。

この記事では、発想レベルで飛躍する方法としてのフロントエンド商品とバックエンド商品の考え方に絞っていきます。

自動車メーカーのフロントエンド商品とバックエンド商品

自動車メーカーですから、販売しているのは自動車です。

ですから、売りたい商品も自動車だろうと思いますよね。
でも、一旦ここで読むのを止めて、自動車メーカーのフロントエンド商品とバックエンド商品とは何か?考えてみてください。

自分なりの答えは出ましたか?
答えが出たら先に進めましょう。

自動車自体、中古で安いものでも何十万円しますし、新車であれば何百万円もします。世の中一般で言えば、高額商品です。ということは、バックエンド商品だと考えるのが普通です。

なぜなら、一般的に、フロントエンド商品は安いものというイメージだからです。

最初に書いた定義をもう一度確認してください。フロントエンド商品は集客商品、バックエンド商品は収益商品という説明をしました。集客商品は、お客様を集めるための商品ですので、一般的に安い商品サービスだと解釈してしまうのです。

正確に解釈することが大切で、「お客様を集める商品」がフロントエンド商品なのです。「収益をあげる商品」がバックエンド商品なのです。安いとか高いというのは本質的な考え方ではありません

少し引っ張りすぎましたが、自動車メーカーにとって・・・
・フロントエンド商品は自動車
・バックエンド商品は自動車ローン

になります。

私も自動車の製造原価がどの程度になるか、詳しいことは分かりません。
しかし、材料費や組立てにかかる工場の設備投資や人件費などを考えると、それなりにかかるのではないか?と思います。

とはいえ高額商品ですので、しょっちゅう自動車を買い替える人は稀です。ということは、顧客生涯価値は実はそこまで高くないです。仮に200万円の車を2回買い替えて人生で3台の自動車に乗っても600万円です。これで利益率が低ければ、顧客生涯価値はかなり低いですよね。

そこで、自動車を購入した人からどのように利益をあげていくか?という考えが必要になります。

自動車は現金一括で購入する方より、ローンで購入する方が圧倒的に多いですよね。特に、子育てなどにお金がかかる30代、40代であれば、そこそこの値段の車をローンで買う気がしませんか?

例えば、トヨタであれば、トヨタファイナンスやトヨタの提携ローンで借入をして購入する人がいるのです。この金融債権でグループとしては大きく収益を上げているのです。

ここでは詳しくは見ませんが、トヨタの有価証券報告書から金融債権の金額や比率を見てください。驚きますよ。

ちなみに、、、自動車メーカーのCMですが、ワンボックスカーのような家族で乗る車のCMが多いと思いませんか?

バックエンド商品であるオートローンを利用する確率が高い世代がターゲットの自動車だからです。高級車だと、現金一括で購入する人の比率が高くなるため、収益面でのCM効果が低いのだと考えられます。

フロントエンド商品とバックエンド商品をどう設計するか

自動車メーカーの話を踏まえて、今一度、あなたの商品サービスでどうするか考えてみてください。

もしかしたら、
・フロントエンド商品とバックエンド商品という考え方をもたず、売りたい商品だけをなんとかして売ろうとしていた。
・なんとなく言葉は知っていたが、特に意識して商品サービスの設計をしていなかった。
・特に何もしていないがバックエンド商品が順調に売れているので関係ない話だ。
ということで、あまり考えたことがなかったかもしれません。

特に、異業種交流会に参加している方は、フロントエンド商品があるかないかで仕事に繋がる確率が大幅に変わってきます。

また、一度仕組みを作ってしまえば、あとは検証しながら微調整をしていくだけですので、非常に集客も楽になります。

具体的にどのように設計するかですが、この質問への答えを考えることです。

どうしたら、あなたの見込み客があなたの商品サービスをもっと買いやすくなるか?
どうしたら、あなたの見込み客があなたの商品サービスをもっと買いたいと思うようになるか?

似て非なる考え方は、どうしたらもっとたくさんの人が買ってくれるか?です。
この違いは分かるでしょうか?
あくまで見込み客の視点で考える、ということです。

考えた結果、やはりセミナーがいい、30分のお試しがいい、とにかく安い商品を売っていくのがいい、という結論にたどり着くのであれば、もちろんそれも正解です。

まとめ

自動車メーカーを例にフロントエンド商品とバックエンド商品について考えてきました。

商品サービスを設計するにあたり、何を集客商品として、最終的に収益商品に繋げていくのか?その過程でどのようなステップを踏むことで、よりお客様からの信頼を獲得できるのか?を考えることが必要となります。

まずは今ある思い込みを一旦横においておきましょう。自動車メーカーのように一見バックエンド商品と思っていたものがフロントエンド商品になることもあります。

そのくらい自由な発想をもってあなたのフロントエンド商品とバックエンド商品を考えてください。

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