高卒職人を採用したい建設会社が必ずやるべき3つのポイント

求人・採用

建設業界は、高卒で就職する高校生にとって不人気な業界です。

そのため、高卒新人の新卒採用をしても応募が全然こない・・・とお悩みの社長や人事担当者の方が多いと思います。しかし、職人の高齢化は進み、体力的な問題でいつ退職者が出てもおかしくない、そんな状況ではないでしょうか?若い人を採用できず、ベテランの職人が退職すれば会社存続の危機です。

特に、地域密着の小規模の建設会社は厳しい採用環境にありますが、何もしなければ結果は変わりません。高卒の職人や現場作業員をどうやって採用すればいいか?時代の変化も踏まえて、必ずやるべき3つのポイントをご紹介します。やっていないことがあれば、是非やってみてください。

はじめに.建設業における新卒の入職状況

具体的な内容に入る前に、建設業を取り巻く環境を見ておきます。

まず、新卒採用の状況です。

出展:一般社団法人日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック

建設業全体ということで、会社規模や大卒/高卒、職種の区別もないデータになりますが、2009年を底にその後は微増・微減はあるもののトレンドとしては増加しています。

中小建設業の職人や現場作業員ということになると、データが存在しないのでなんとも言えませんが、少なくとも増加傾向ではないと思われます。

出展:一般社団法人日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック

次に年齢構成の特徴を見てみます。全産業平均と比較して、55歳以上が多く高齢化が顕著、29歳以下が少なく若年層の担い手不足が顕著になっています。

出展:一般社団法人日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック

もう1つ、技能労働者=職人の過不足率を見てみましょう。東京オリンピック開催に伴う建設需要の増加で一時期職人不足が深刻なレベルになっていましたが一段落した状況です。コロナ禍での減少を除いて考えると、不足率は1~2%で推移している感じですので、トレンドとしては職人不足は続いていくと考えられます。

高卒採用ポイント1.高校に求人票とパンフレットをおいてもらう

建設業にとっては、これはもう最低限やっていないとダメですね。

近年では高校に求人票をおいてもらっても、全然応募が来ない・・・という会社も増えていますが、それでも絶対にやるべきです。職人や現場作業員の場合、会社の近くにある建設科がある高校や定時制高校に求人票を置いてもらえるように依頼しましょう。

やはり地域密着の建設会社だと、「家が近い」というのがきっかけで入社することが多いですので。

高卒採用解禁日に学校を訪問する

高卒採用の年間スケジュールを確認して、期限までにハローワークに求人登録してください。そして、解禁日当日に求人票とパンフレットをもって高校を訪問しましょう。

ただ、2023年はコロナ禍と同じく、直接の訪問は受け付けず、電話をして郵送となる学校が多かったようです。2024年はどうなるか分かりませんが、解禁日当日に電話をして確認をしましょう。

なぜ解禁日当日かというと、高校によりますが、解禁日からどんどん生徒に求人票を紹介し始めて、1週間もするとほとんど紹介が終わっていることがあります。お客様でも解禁日から1週間後くらいに連絡して求人票を持参したら、「もう少し早く来ていただけたら・・・」と言われた実例があります。

持参、郵送のどちらであっても、とにかく早めに行動です!

高校には求人票と採用パンフレットを持参する

高卒新人を採用したいなら、採用パンフレットも一緒に持参or郵送しましょう。「ホームページがあればいいじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、ダメです。

学生が進路指導室でさっとパンフレットでどんな会社が確認できることは、めちゃくちゃ重要です。そこで気になったら、家に帰ってから「あ、そういえばあの会社、どんな会社かな?ホームぺージでも見てみるか」となります。そういう意味では、ホームページはパンフレット以上の情報が必要です。

また学校の先生にとっては、ちょっとやんちゃな生徒であっても、かわいい生徒です。なので、「少しでも良い会社に入ってもらいたい」、「長く働けるような会社から内定をもらって欲しい」、「本人に本当に納得してもらいたい」といった気持ちをもっています。

ですから、先生も求人企業について詳しく知ろうとします。求人票以外の情報が分からない会社を、「Aさん、この会社なんかどうだい?」と無責任に紹介できません。採用パンフレットが一緒にあると、求人票以外の情報がすぐに分かるので、先生にとってもあると助かる採用ツールになります。

あとこれは不思議ですが、採用パンフレットがあるだけでしっかりした会社と思う人が結構います。人間は物理的な「もの」の方が、ネット上の情報より信頼を感じるからだと思います。

なお、会社案内パンフレットではなく、採用パンフレットですから間違えないでください!

追加の情報収集用に採用ページを用意する

採用パンフレットだけでなく、ホームページももちろん必要です。生徒だけでなく、先生と保護者もホームページは見ます。求人票と採用パンフレットの情報プラスαの情報収集をするためです。

採用パンフレットに必要な情報をすべて載せられれば良いですが、あまり分厚いと読まれなくなってしまいます。その点、ホームページはボリュームを気にする必要はないので、採用に必要な情報を余すことなく載せましょう。斜め読みでパッパッと見て、気になるところをじっくり読んでくれますので。

なお、採用ページは会社のホームページの中に含めて、別で作ってもどちらでも構いません。どちらで作っても、1ページで作りましょう。一番は学生の心理を踏まえて、「この会社、なんか良さそう!」「ここに応募しよっかな」と思ってもらえるように、構成やメッセージを考えて作りましょう!

高卒採用のポイント2.積極的に情報発信する

知名度がない中小建設業では、知ってもらわなければノーチャンスです。高卒採用は、基本、学校に求人票と採用パンフレットをおいてもらうことになりますが、学校経由以外で知ってもらう努力はやらないよりやった方が良いです。

高校生が見るSNSで情報発信をする

建設業の職人の場合、おすすめするのはTikTokです。高校生が使うSNSではXもありますが、建設業は実際にどんな仕事をやっているのか、動画でみてもらうのが一番効果があります

職人や現場作業員のような肉体労働は不人気職種ですが、そもそもどんな仕事かも知ろうともせず、イメージや先入観で「絶対ないわ~」となってしまっているのが現実です。

動画でみることで、「へぇ~、この会社、こんなことやってんだ。意外と面白そうじゃん!」とか、興味・関心をもってもらえる可能性があります。これ、文章だとそうはならないんですよ。

時代に合わせて、必要なツールを使って情報発信することは本当に大切です。

自社の魅力を発信する

求人票でも「仕事の内容」や「補足事項」の欄に書くことはできます。しかし、文字数の制限の関係や見やすく、分かりやすく伝えるのはなかなか難しいです。制限を気にすることなく、見やすく、分かりやすく伝える場合は、やはりホームページが便利です。

といっても、伝える内容が重要なのは言うまでもありません。とりあえずこんな感じかな、というので魅力を5個くらいあげても、そういう魅力は相手に伝わりません。

職人を巻き込んで自社の魅力の棚卸をしましょう。そして、同業他社の求人募集の内容を確認して、なにをどのように伝えるか考えましょう。同業他社の多くが書いていることを魅力として書いても、学生はスルーします。「他の会社も似たようなこと書いてたな」と。

同業他社と同じような魅力しか見つからなくても、伝える切り口とか表現を変えることで、同じように見えなかったり、この会社ちょっと違うなと思ってもらえるので、伝え方をしっかり検討しましょう。

学生が信用する生きた情報を発信する

パンフレットにしてもホームページにしても、ある時点の情報であったり、自社の主張に過ぎません。よりリアルタイムに近かったり、主張に対する証拠がある方が学生は安心します。

特に今の若い人たちは、ネット上の情報に対してかなり疑いの目をもって見ています。自社の特徴で魅力的なことを書いても、「どうせ噓でしょ?」、「誇張してんじゃないの?」と思われてしまいます。

たとえば、「資格取得費用を全額補助していて、難易度の高い資格の取得を応援しています」と書いていても、実際に難易度の高い資格を取っている職人がいるかは分かりません。でも、合格したときにブログやSNSで合格証の画像付きで報告すれば、信じてもらえますよね。

そこまでやらないといけないのかと思うかもしれませんが、ネットの情報は信ぴょう性が低く感じると言うのは間違ってはないので、信ぴょう性を補填する情報を発信していくことが大切です。

高卒採用のポイント3.今時の高校生の特徴を理解する

やはり時代を意識した採用活動をすることが大切です。中途採用でも新卒でも同じです。クライアント企業の若い職人さんたちと話をしていても、今の時代は5年、いや3年ひと昔と感じるくらいに、変化のスピードが早いです。その変化を捉えておかないと、高卒の採用がうまくいかなくなります。

文字情報だけでなく動画を活用する

YoutubeやTiktokなどの動画に慣れ親しんでいる世代なので、文字だけよりも動画を活用することで、より伝えたい内容が伝わります。採用とは関係ないですが、WEB業界では、「文字情報は限界。文字情報と画像だけの時代は終わりを迎えた」と言われています。内容にもよりますが、動画でないと検索順位があがらないものも出てきました。

学生にとって動画があると何が良いかというと、「動画の方が気楽に情報が得られる(読まなくていい」、「文字だけでは分からない、雰囲気がなんとなくでも分かる」ということがあります。

ですから、3分尺くらいの自社紹介の動画を作ったり、先輩インタビューも文字だけより動画を撮影するなどして、読んでもらう・知ってもらう工夫をしましょう。

将来に対する不安に向き合う

これは高卒に限らず、中途で採用する20代の若年層にも言えることですが、最近の若い人はとても真剣に自分の将来のことを考えています。クライアント企業の若手職人と話す機会がよくあるのですが、どこの会社でも同じです。「え?そんなことを考えているの?」と思うくらい考えています。

どうやら今の若い人たちは日本の未来に不安を感じているようです。給料が増えずに、税金や社会保障費といった負担ばかり増えているニュースが多いですから。こう言ったら失礼ですが、我々が思っている以上に、真剣に自分の未来のことを考えています。

そのため、社長挨拶とかメッセージはちゃんと読む人が増えています。「会社、事業をどうしていこうと考えているか?」、「職人のことをどう考えているか?」、「新卒で入社する職人にどんな想いをもっているか?」等を本音で伝えることが今まで以上に重要になります。

高卒職人採用に関する補足

補足1.生徒の家族を味方に付ける

採用パンフレットとホームページは生徒の家族もみます。ですので、生徒の家族が「この会社いいじゃん!」と思ってくれるものにしましょう。そうすれば、生徒の家族を味方に付けられます。なんだかんだ、家族の影響力はあるので、味方に付けられると大きいです。

補足2.スマホで見る前提で考える

高校生はスマートフォンで仕事を探したり、求人票をもらった会社のことを調べることが大半です。職人を希望する高校生も例外ではありません。スマートフォン対応していないホームページだと、見にくいという理由だけで検討対象から外れてしまう可能性があるので注意が必要です。

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