WEB活用
数が多い歯科はもとより、耳鼻科や内科、眼科、胃腸科、皮膚科、外科などの他の診療科でも、都市部であれば徒歩圏内に複数の病院があるエリアが多いはずです。
駅前や大規模マンション近くの好立地にある病院であれば、ホームページがなくても患者さんが来るでしょう。しかし、思うように新患が増えていないということはありませんか?また、少し駅から離れたり、住宅街にある病院では、近所の人以外になかなか認知されなくて、集患で苦戦していませんか?
10年近く前であれば、ホームページがない、SEO対策を施していないホームページでも、なんとなく集患に役立っていました。
しかし今は、病院も新患を獲得する目的を強く意識をしたうえで、ホームページを制作することが大切になってきています。
スマートフォンが爆発的に普及し、日常的にインターネットで検索するようになりました。その結果、病院もインターネットを使って比較されるようになりました。これは、先生が認識している以上に、人の行動に大きな変化を与えています。
駅前の好立地にあるから行く、という単純な行動決定をしなくなっています。病院の中がどんな雰囲気で、どんな専門分野をもった先生が診察しているのか、そういうことを知ったうえでどのクリニックにいくのか決める人が増えています。
また、ライフスタイルの変化も見逃せません。時間の流れが明らかに早くなっています。そのため、病院にいって長時間待つ、ということが許容されにくくなっています。多くの病院が予約システムを導入したり、待ち人数や目安の待ち時間が分かるシステムを導入しています。
仮に電話で予約ができても、ホームページがあってそこからあと何人待ちとか、あと何分待ちといった情報が分かる病院の方が、患者さんから選ばれる時代になっています。
では、新規の患者さんを集患するホームページを制作するには、何を意識すれば良いかをお伝えしていきます。
これは基本中の基本ですね。例えば、「表参道 内科」とか「三軒茶屋 皮膚科」といった感じで、患者さんは検索をしますので。
検索結果を見れば分かりますが、最近は該当地域のクリニック一覧を掲載している病院紹介サイトや病院クチコミサイトが多数存在し、それらのサイトに載っている病院の情報が検索結果の上位に結構ランクインしているのです。
どんなものがあるかというと、ドクターズ・ファイル、スクーエル、Qlife、病院ナビ、EPARK、ここからだ・・・などたくさんあります。
病院のホームページだけなら、近隣の同じ診療科の病院がいくつかあっても検索結果の上位に表示するのは簡単ですが、これらの紹介サイトやクチコミサイトを含めたときに、狙った「地名+診療科名」で上位表示できるよう、SEO対策が必要になります。
検索結果の2ページ目以降にしか表示されないホームページであれば、SEO対策が正しく施されていませんので、小手先の対応ではなく、正攻法のSEO対策をしっかりしなければなりません。
グーグルマイビジネスにクリニックの情報を登録しましょう。登録をすると、住所、電話番号、営業(診療)時間、制作したホームページのリンク、写真、クチコミなどの情報が登録されます。
このグーグルマイビジネスの情報をしっかり登録することで、グーグルマップにピンが表示され、その下に病院の情報が表示されるようになります。
これは、検索結果一覧の上に表示されるので効果は非常に大きいです。
近隣に同じ診療科の病院が多い場合は、地図に表示するのが困難なケースがありますが、仮にグーグルマップに表示されなくても効果がありますので、必ずグーグルマイビジネスは登録するようにしてください。
グーグルマップの上位に表示する(3位以内)技術を、MEO対策と言い、新しいSEO対策として営業をしている会社がたくさんあります。しかし、これは結構前からあるローカルSEOと呼ばれるもので、まったく新しくありません。
グレーなことをやって上位表示をする業者がたくさんいますので、注意してください。
さきほど記載した、ドクターズ・ファイル、スクーエル、Qlife、病院ナビ、EPARK、ここからだ・・・といった病院を紹介しているサイトに、病院の情報を登録しましょう。
登録が有料なサイトは登録の必要はありません。無料で登録できるサイトだけで大丈夫です。でも、無料の紹介サイトをすべて探して登録してはいけません。登録して価値のあるサイトに登録してください。やみくもに登録すると、せっかく制作したホームページの検索順位が下がる可能性がありますので。
上記のSEO対策を施せば、基本的には狙った「地名+診療科名」で検索順位の上位で表示することが可能になります。しかし、ここではさらに、集患のためにもう1歩踏み込んだホームページとSEO対策を考えます。
基本的に、大学病院などの大病院ではなく、地域にあるクリニックの場合、その診療圏はかなり狭くなります。
ホームページを制作しても、もともと限られた診療圏の人に見てもらうだけだと、当然ですがアクセス数は頭打ちになります。
例えば、世田谷区の用賀駅前で耳鼻科をやっているとします。「用賀 耳鼻科」だけだと、用賀駅周辺が診療圏になります。そこで、2つの視点で診療圏を拡張します。
1つは「世田谷区 耳鼻科」や「田園都市線沿線 耳鼻科」のようなエリアを拡げたキーワードで検索されたときに上位表示できるようにすること。
もう1つは、専門分野を明確したコンテンツを作って、少し遠くても自分のこの症状なら、最寄りの耳鼻科に行くのではなくて、この病院に行って診てもらった方が良さそう、と思ってもらうこと。
そのためには、専門を明確にし、その専門を表す単語で検索されるようにします。例えば、長年にわたって悩まされている花粉症があったとします。「舌下免疫療法 耳鼻科」で検索されたときに上位に表示され、花粉症を専門に舌下免疫療法に取り組んでいることが分かるようにします。
病院といえども、患者さんから選ばれるように努力が必要な時代です。
治療だけでなく、自分の病院に通ってくれる患者さんに対する情報発信をすることが病院のファン作りにも繋がります。インフルエンザや花粉症など、その年の情報を発信する。流行している病気と予防方法を発信する。色々とできることがあるはずです。
患者さんが病気にならない、病気になったときに役立つ情報をホームページで発信していくと、何かあればこのクリニック、と思ってもらえるようになります。
ホームページでなくても大丈夫です。Lineの公式アカウントを作って、患者さんに登録してもらい、Lineで情報発信でも良いです。
大切なのは、病院から積極的に情報発信をしていくということです。