WEB活用
この5年ほどでホームページ制作会社は凄まじい勢いで増えています。
これはフリーランスや個人事業主で事業を始めるのに、非常に始めやすい点があげられます。具体的には、コンサル型ビジネスと同様に固定費がほとんどかからず、HTMLやCSS、JavaScriptといったホームページを制作するためのプログラム言語がとても簡単であるためです。
ただでさえホームページ制作会社が多い中でさらに増えることで、どうやってホームページ制作会社を選べばいいか?選び方が分からない、、、と思う人も多いでしょう。そのため、複数社から一括で見積りが取れるサイトを利用する人もいますが、あなたの会社に合った選び方を知って納得して選ぶことが、できあがるホームページの品質に大きく影響します。
また、ここ数年で、労働力人口の減少に伴い、各企業が人手不足の解消と社会的な意義もあわせもって、障害者雇用やママ人材の活用を行っています。ホームページ制作業界も多分に漏れずです。こうした会社に発注することで、発注側も社会貢献につながるため、利用できるのであれば活用していただきたいと思います。
しかしそれ以前に、なぜホームページを作るのか?目的、目指すべき目標があるはずです。
それを達成するために、どういった会社をどのような基準で選べばいいかを知っておくことが大切です。これから新しくホームページを作る、今あるホームページをリニューアルするのに制作会社を変えたい場合、参考にしてください。
まず最初に、ホームページ制作会社の事業形態の観点からどのように選ぶかをお伝えしていきます。
実際には、事業形態だけから選ぶことはなく、他の要素を含めて選んでいくことになると思いますが、押さえておきたいポイントはありますので、ポイントを中心に選び方を整理します。
中には副業でやっている人もいます。正直、実態を把握するのは難しいです。ただ確かなのは、品質にはめちゃくちゃバラつきがあるということです。副業なので、なにか問題が発生したときにどこまで責任を負えるかというと、、、かなりリスクがあると言わざるを得ないでしょう。
制作実績を見せてもらったとしても安心できないため、直接の知人でスキルレベルをよく知っている場合に活用するのが良いでしょう。
ホームページ制作をする数を爆発的に増やしている最大の要因である、フリーランス・個人事業主でやっている人です。フリーランスや個人事業主の場合も副業同様に、どうしても品質にバラつきがあるのは否めません。副業ほどではないでしょうが。
一人でやっている場合が大半ですので、病気や事故があった場合に進捗が止まってしまうなどのリスクがあります。
また、ホームページ制作でしばしば問題になる、「言った/言わない」「要件を満たしている/満たしていない」という話の多くは、契約書や仕様書を作成しないフリーランス・個人事業主で発生しています。そのため、フリーランス・個人事業主に依頼する場合は、契約を締結して行うことが大切です。
基本的には、直接の知人でスキルレベルをよく知っている場合に活用するのが良いですが、成果実績が明確で知人から紹介された場合も活用して問題ないでしょう。
小規模の制作会社でかなりの数があり、大半はこの規模なのではないでしょうか。品質のバラつきは、フリーランス・個人事業主よりは減りますが、リソースの問題から得意な業界・業種が絞られている会社が多いです。
一人ではないためフリーランス・個人事業主のような進捗が止まるリスクは相当小さくなります。
契約はリーガルチェック済みの契約書を用意しているなど、フリーランス・個人事業主と違って最低限ビジネスで必要な要件は揃っていますので、制作中・制作後に揉めることは少ないです。
近隣のローカルで活躍している、自社のホームページを作る目的に合った制作会社を検索して比較検討して選ぶのが良いでしょう。
中規模以上の制作会社はかなり少ないです。小規模法人以下につきまとう品質リスクは回避しやすいです。最悪、発生した場合は担当者を変更してもらえばすみますから。コーダー、デザイナーが分業しながら進めていくので、制作スピードが早いですし、思ったようなデザインで作ってもらえます。WEBマーケターやライターなども在籍しているため、マーケティングやライティング面での支援も充実しています。
小規模法人以下は自社のブランディングをできていない会社がほとんでであるため、ブランディング目的のホームページであれば、中規模以上の法人に任せた方が無難でしょう。
支店がある会社が多く、ローカルではなく広域で活躍している、自社の類似事例が豊富な制作会社を検索して比較検討して選ぶのが良いでしょう。
ホームページ制作会社と一言でいっても、得意な領域はさまざまです。
最低限必要なスキルはデザインとコーディングですが、集客や求人、ブランディングをする目的ではこのスキルだけでは圧倒的に不足しています。
成果を出すために得意分野を磨いているため、そこが特徴として現れます。
以下の特徴を1つだけでなく、複数組み合わせて持っている会社ほど成果を出すことができます。ホームページ制作会社の選び方としては、自社が求める成果を出すために必要なスキルを持っているか?得意としているか?と視点が大切になります。
集客や求人で成果を出したい場合に外せないのがWEBマーケティングのスキルです。自社にWEBマーケティングの知識がある人材がいない場合、この分野を得意としている人・会社に担当してもらうことが最低限必要になります。
逆に言えば、集客や求人で成果を出したいのであればWEBマーケティングのスキルがない会社を選んではいけません。スキルの有無を見抜くには、「御社はどうやって集客しているのか?仕組みを教えてください。」と聞いてください。
「クチコミや紹介が中心です」という回答だった場合は、リスクが高いので選ばないようにしましょう。WEBマーケティングにもとづく仕組みが確立されていて、プラスαでクチコミや紹介がある会社なら安心でしょう。
ホームページで商品サービスが売れるのは、書いてある言葉(文章)に感情が動かされるからです。どのような言葉で書いたらいいかは、WEBマーケティングができていることが前提条件になります。そのうえで感情を動かす言葉(文章)を書けるセールスライティングのスキルがあると集客や求人で成果がとても出やすくなります。
ランディングページ(縦に長い1ページもの)を制作する場合はこのスキルがある会社を選ぶのが必須になります。
セールスライティングのスキルの有無、得意かどうかはランディングページの実績を2、3個見せてもらえばわかります。一点だけ注意が必要なのは、スキルはあるけど得意ではないケースです。これは、実績を見たときに情報商材でよくある不必要に読み手の感情を煽っている箇所があれば該当しますので、選ばないようにしましょう。
広告ではなく検索からアクセスした人をお客様にしていくのをメインにするのであれば、SEO対策のスキルが必須になります。SEO対策は内部SEOと外部SEOの2つあり、内部SEOは多くの制作会社が対応していますが、外部SEOはSEO専門業者でないと対応していない場合がほとんどです。
内部SEO対策のスキルの有無と得意かどうかを判断するには、「内部SEO対策は具体的にどんなことをしてくれるのですか?」と聞いてください。「ワードプレスで作るのでそれだけで内部SEO対策はできる」という回答の場合はスキルがないので選ばないようにしてください。
外部SEO対策は「外部リンク(あなたのサイトに他のサイトからリンクを貼ること)を〇本貼ります」みたいな説明をする会社は、最悪の場合Googleからペナルティを課される危険があるので絶対に選ばないでください。
検索ではなく広告からのアクセスをお客さんに変えていくのをメインにするのであれば、GoogleやYahoo!広告、Facebook広告、Youtube広告などの広告スキルが必須になります。広告は知っているレベルと得意なレベルでは広告効果に雲泥の差がでます。
広告メインで集客や求人で成果を出す場合は、「類似ケースでの広告費とCV(コンバージョン)数を教えてください」と聞いてください。明確な数値での回答がある会社を選べば間違いないでしょう。
企業イメージやブランディングが、ハイセンス、オシャレ、洗練されているといった場合は、表現技術が問われるためデザインが得意な人・会社に担当してもらうのが良いです。しかし、こういったケースは大企業の場合がほとんどで、中小企業ではまずないでしょう。
デザインは上記4つと比べるとホームページの成果に直接的に影響を与えるものではなく、補足的に効果を与える程度のものですので、あまり気にする必要はありません。小綺麗なサイトを作りたい程度であれば、参考となるサイトを伝えればほとんどのホームページ制作会社が対応可能です。
「綺麗なデザインで作れば売れるサイトになります」という説明をする会社は選ばないようにしましょう。
なんだかんだ言ってホームページを作るにあたって、予算ありきという会社もあるでしょう。
予算のレンジで、だいたい期待できる結果が決まってきます。大きく4つの予算レンジに分けて、選んだ場合のメリット・デメリットをお伝えします。
ランサーズやクラウドワークス、ココナラなどを利用して、登録している副業、フリーランス、個人事業主にコンペをしてもらって選ぶのが良いでしょう。
メリットはホームページを安く作れることです。10ページ作っても7、8万円程度で作れます。
デメリットはいくつかあります。副業をやめてしまったり、廃業してしまったりして、突然連絡が取れなくなることがしばしばあります。割り切って作り切りで依頼するなら良いでしょう。
また、レイアウトを決め、文章を書き、必要な画像を集め、、、といった一連の制作に必要な構成検討や素材集めは自分で用意する必要があります。やってくれるのはあくまで提示された参考サイトをもとにデザインを作り、コーディングするだけです。そのため、ホームページを作るための負担は大きいです。
とにかく安く作りたい会社以外は選ばない方が良いでしょう。
見積りサイトで見積りを依頼すると、このくらいの金額で制作してくれる制作会社10社くらいから見積りをもらえるので、その中から数社に絞って提案してもらって選ぶのが良いでしょう。
メリットは10ページ30万円程度と安く作れることです。サイト全体の構成や各ページの構成、どんなことを書いたらいいかのアドバイスはもらえるため、10万円以内の制作会社に依頼するのと比べてホームページを作る負担は軽くなります。
デメリットは廃業などで連絡が取れなくなる可能性があることです。受注するために料金を安くしている制作会社も多く、集客や求人で成果を出せるのは一部の会社に限られます。成果を出す自信がないので、運用保守の提案はせずに作りっ放しになることが多いです。
成果を出せる会社に当たった場合は、もっとも費用対効果が大きくなりますが、なかなか出会うのは難しいため、成果に重きを置くなら、提案をたくさんの会社から聞いて選ぶ必要があります。
30万円以内までは、正直言って、事業を存続させるための利益を確保できるとは思えません。
運用保守で月額費用をとっていなければ、月に3件新規のお客さんを獲得してMAXの売上が90万円。固定費10万円として利益80万円。一人でやっていれば、1年間ずっと月に3件新規を獲得するのは不可能に近いです。なので実態は月30万、良くて60万という感じでしょう。
冷静に考え長い目でお付き合いするのは難しいでしょうから、依頼するとなると作り切りのホームページを負担を少し軽めに作りたい場合が良いでしょう。
あなたの会社がホームページを作る目的に応じて、自社に合った制作会社を検索で見つけて、数社から提案してもらって選ぶのが良いでしょう。
メリットは制作実績がそれなりにあり、集客や求人で成果を出せる可能性が高くなることです。成果はやはり経験数によって変わってくるものです。費用対効果は高く、成果を出す自信もあるため、運用保守の提案もしっかりしてくれてフォローがしっかりしています。
デメリットはいいなと思った会社でも、自社の業界・業種では実績がない、実績に業界の偏りがある会社の割合が多いことです。成果を出す得意分野は集客や求人で、ブランディングは苦手な会社が多いです。ここは自社に合った会社を選べばいいだけなので、デメリットというデメリットではないでしょう。
制作実績や成果実績を確認して、自社に合った制作会社を選ぶと、集客や求人に関して言えば、もっとも費用対効果が高いと結果が得られます。
事業を存続していける利益を確保できるのは、ここからでしょう(実際は、50万円以上かと個人的には考えます)。廃業のリスクを気にせず、長く付き合っていくのであれば、あなたの業界・業種を得意としていて、この金額以上で制作する会社を選ぶのが無難です。
ホームページ制作業界の大手ですので、安心して取引できます。説明は何もいらないでしょう。
メリットは制作実績がとにかく豊富で、自社の類似事例が見つかることです。どちらかというブランディングの方が得意ですが、集客や求人でも成果を出すことができます。最新技術・トレンドをおさえた制作をしてくれますし、運用保守も万全の体制でフォローしてくれます。
デメリットは制作費が高額になることです。高額でも費用対効果が見合えば問題ありません。また、大きくなることの弊害で担当者によってレベルがバラバラになることです。もちろん担当者を変えてもらえますが、費やした時間は戻ってきません。
大手の安心感、成果を出すことに対する絶対の自信に任せることで、余計な手間をかけたくないなら、迷わず選ぶべきでしょう。
ここまででも、集客や求人、ブランディングといった目的に対して、どのように選ぶべきかお伝えしてきましたが、基本的には、制作目的があって、制作目的を実現してくれる制作会社を選びたいというのが本音でしょう。そのため、ここまでとは少し違った切り口から選び方をお伝えします。
多くの場合、集客するためにホームページを作ります。集客するためには、アクセスを集め、アクセスしたユーザーをお客さんに転換していく必要があります。信頼して依頼しても大丈夫か?選んで問題ないか?を判断するために確認すべきポイントは次のとおりです。
・自社と同じ業界で制作実績があるか?
制作実績のデザインが綺麗だからここにしようは絶対NG
・具体的な成果としてどのような数値的な実績があるか?
これを教えてくれる会社は安心(結局は成果が大事ですから)
・成果を出すために制作会社がやってくることはなにか?
抽象的なSEO対策をやりますは避ける
・アフターフォローはどうなっているか?
あなたの会社にWEBマーケティングのスキルがある人がいない場合は、改善するためのフォローが必須
・制作会社自体がどうやって集客しているのか?
クチコミ、紹介以外のマーケティング施策を説明してくれたら安心(WEBマーケティングには10年前も今も変わらない王道のマーケティング施策があるから)
人手不足の業界では求人応募を獲得するためにホームページを作る会社もかなり増えてきました。求人は集客とはまた違ったWEB上の特徴があるため、その専門知識があるか?が選ぶときのポイントになります。
・集客サイトでなく求人サイトで実績があるか?
求められる能力が変わってくるので求人サイトの制作実績、成果実績は必ず確認
・集客サイトと求人サイトで成果を出すための違いを聞いて答えられるか?
求人サイトを検索上位で表示・・・Indeedと自動連係・・・こういう回答はNG
・自社と同じ職種で数値的な実績があるか?
職種によってかなり難易度が変わってくるため、自社の募集職種での成果実績は必ず確認(広告費いくらに対して、何名から応募があったか具体的な実績)
・どこかで聞いた教科書的な説明をしていないか?
ホームページ、ブログ、twitter、Facebook、Instagram、Indeed、Google for Jobs、無料求人サイト・・・すべてのツールを使って情報発信が必要みたいな理想論を語っていればNG
集客や求人とはまた違った側面があるのがブランディング。制作会社自身がブランディング経験がなければブランディングは困難なため中規模か大規模な法人に依頼した方が良いでしょう。
・自社と同じ業界・規模の会社のブランディングの実績の有無
ホームページ制作ではなくどういうコンセプトでどのようなブランディングをしたかの実績が重要
・コピーライターの有無
ブランディングは覚えやすい分かりやすい短い言葉を繰り返し繰り返し伝えることで覚えてもらい、無意識に〇〇と言えば××を作り出す必要があり、言葉の専門家であるコピーライターがいる会社を選ぶ方が良いため
紙の会社案内のインターネット版の位置づけで、今の時代にホームページがないのは何だから・・・という目的で作る場合も当然あります。しかし、この場合は①~③までのような明確な目的がないため、選ぶときのポイントは特にないです。品質に差もほとんど出ないでしょうし。
会社案内目的のホームページの場合は、小さい会社で障害者やママ雇用をしている会社に発注し、社会貢献していただけると業界に身を置く人間として嬉しいです。
当社でこれまでに聞いたことがある、選び方を失敗したことによって起きた問題をいくつかピックアップしました。同じようなことにならないように気を付けてください。
・HPのリニューアルしたいが、以前作ったもらった方が個人事業主で事業をやめてしまったようで、連絡がつかない。ドメインもつかえるかどうか分からない。
・見積サイト経由で依頼したフリーランスの方が、何度言ってもイメージどおりのものを出してこない。メールを送っても返事も来ない。携帯に電話をしても出ない。2カ月後くらいに連絡がきて、自分にはできないのでもうやめたいと。時間をムダにした。
・設立間もない頃に代表に作ってもらった。その後会社がどんどん大きくなり、担当者がコロコロ変わるようになった。担当者によっては1回も挨拶がなかったり、何もせず毎月の費用だけ請求が来るので、リニューアルのタイミングでフォローが手厚い会社に変えることにした。
・数名の小さな会社にHPを作ってもらって、毎月2万円の運用保守費を支払っているが、クラウドのホスティングサービスを使っているので保守らしい保守をしもらっているわけではなく、アクセスのレポートをしてくれるわけでもなく、ただただ毎月2万円3年間垂れ流している。こんなにひどい話はない。リニューアルとあわせて制作会社を変えたい。
・売上が上がる、集客ができると言われて作ったが、1年間で1件の問合せも来ない。どうなっているか問い合わせても、集客できるデザインで作っている、集客できないのはコンテンツに問題がある。コンテンツはお客さん側の問題で、制作会社は関係ないと言われた。詐欺のような手法だ。
いかがだったでしょうか?
結構知らなかったこともあったのではないでしょうか?
ホームページ制作会社の選び方といっても、切り口はいくつかあります。
いくつかの切り口をあわせて、あなたの会社がホームページを作る目的を達成できる会社を選べる一助になればうれしいです。