求人・採用
新型コロナウィルス感染症の影響による景気の縮小にともなって、建設業でも以前のように職人の人手が不足している状況ではなくなってきています。
ですが、厚生労働省発表の2020年5月の有効求人倍率では、建設関係は高止まりしています。ということで、依然として職人の人材確保は厳しい競争に勝ち抜く必要があると言えます。
一般職業紹介状況(令和2年5月分)について
こうした厳しい求人市場であっても、数年前まではIndeedなどの求人サイトに広告を出すことで、5万円程度の広告費で平均3~7名の職人から応募が来ていました。しかし、それを知って多くの中小建設業がIndeedで求人募集をしたことで、今ではそう簡単に応募が来なくなっています。
「応募がきやすい求人媒体がなくなってしまった。でも、大企業のようにガンガン広告費をかけることもできない。どうすればいいか?」
もし、そのように感じているなら、この記事を読んでください。まだ、取り組んでいない、職人の募集をしている建設業のライバルから一歩抜け出した存在になれます。
あなたは考え方ことがありますか?
出発点はこの質問です。
「そりゃ、給料のいい会社だろ。職人ってのはそういうもんだ。」と答える方が多いでしょう。もちろん、給料が安い会社より給料が高い会社の方が人気が高いです。それは事実です。
でも、もしこの答えがすべてなら、給料のいい会社にしか職人から応募がこないということになってしまいます。
実際には、10名、20名くらいの建設会社でも、職人から応募がきています。これには理由があります。
入社さえしてくれたら誰でもいい・・・職人になりたい人間はそう大差ないから、どんな職人なんてものはない・・・
もし、そのように考えているなら、建設業のように職人側の売り手市場では、今後もずっと応募をあつめるのに苦労しつづけるでしょう。
たとえば、誰もいいという場合、現場を1つ経験して「現場がきつい」という理由で辞めてしまうような人でいいですか?同僚に話しかけられても無視して喧嘩になって辞めていく人でいいですか?職長が頑張って教えても聞かずにテキトーに仕事する人でいいですか?
考え出せばキリが無くなるくらい、本当は、「こんな人」という欲しい職人像はあるはずです。
同じ建設業の業界内で職人として転職したい人。その人は、なぜ転職したいのでしょうか?今の会社にどんな悩みや不満、不安をもっているのでしょうか?転職先を決めるポイントは何でしょうか?
高校を卒業して新卒採用で職人になろうと思っている人。その人は、なぜ職人になりたいのでしょう?職人になってどんな仕事をしたいのでしょう?将来、職人としてどうなりたいのでしょう?引く手あまたの中から、就職先の建設会社を決めるポイントは何でしょうか?
これらの質問に答えていくことで、魅力を感じてもらえる、人気のある建設会社になっていきます。
質問に対する回答をもとに、あなたの会社が欲しい職人とはどんな人かを明確にし、その人たちにとって応募の障害になることを取り除く、応募したくなる将来を見せてあげる、それが本質です。
しかし残念なことに、世の中、ただ本質を語るだけでは結果は出ません。本質を理解したうえで、テクニックやノウハウを活用するのです。それが今回お伝えする、3つの秘策です。
前置きが長くなってしまいましたが、いよいよ本題に入っていきます。
なんだ、保険の話かと思ったかもしれません。しかし、中小の建設業にとって職人の福利厚生を充実させることは、めちゃくちゃ大きな効果があります。
「社長が職人のことを想ってこんな損害保険に入っている、それによってもし万が一事故にあってしまったとしても、損害保険でこんな風にカバーできる」そんなことを求職者が、職人が知ったらどう感じるでしょうか?
損害保険は、会社のリスク管理のために加入しておくべき、ということで事務的に淡々と加入すべきものではありません。職人の立場に立って、職人のことを考えたときに、社長としてどんな補償内容の損害保険に加入しておくべきか、積極的に考えるべきものです。
そして、その想いを伝えることです。求人においても福利厚生でしっかり自社の職人への想い・取組みとして伝えるのです。それが求職者に響きます。
損害保険会社ではないので、どんな保険会社がどんな補償内容の損害保険を取り扱っているかは詳しくは分かりません。大切なのは、一緒になって職人のことを考えて必要な保険を設計してくれる会社・人です。さらに言えば、朝礼に参加して社長の代わりに、社長の想いを職人に伝えてくれるような会社・人が良いです。
続いて、またまた保険かよ、今度は生命保険かよ、そう思ったかもしれません。
生命保険も使い方によっては、福利厚生の充実に繋げることができます。とある生命保険会社のごく一部のチームのみが展開している社内積立制度があります。
超低コストで導入でき、3年で160%の返戻率の社内積立制度があるといったら、一部の大手企業と同レベルです。
結婚資金や住宅購入資金、単車や自動車の購入資金などを社内積立制度を使って効率的に貯めていける、中小企業でそんな充実した福利厚生制度があったら、希望する職人もびっくりするに違いありません。
本来は、求人条件、特に給与や福利厚生で中小建設業は戦うべきではありません。これは、体力のある大企業の戦略だからです。
しかし、もし、超低コストで福利厚生を充実できるなら、これは中小建設業にとってウルトラCともいえるでしょう。
かつては大企業が決して競合しなかったような人材さえも、今では大企業と中小企業が競合し、結果、大企業に人をもっていかれる、そんな状況にあります。
建設業の職人でも同様です。求人サイトに大企業も加わって求人広告を出すことで、広告の効果が急速に下がってきています。同じ求人サイトで、給料や福利厚生が断然条件がいい大企業が募集していれば、好き好んで中小建設業に応募する職人は少なくなります。
仮に秘策1と2を実施したとしても、その内容を見てもらえなければ仕方がありません。まず注意を引いて、なんとかしてあなたの会社の職人の求人内容を見てもらう必要があります。
その秘策がアニメーション動画です。
特に職人志望の人の場合、他の職種と比べて、文字を読みたがらない人が多くなります。動画にしても、真面目な動画は再生し始めてすぐに見るのをやめられてしまいます。
その点、アニメーション動画は、アニメーションというだけでパッと見で注意を引いてくれます。そして、気負わずに見れるので、最後まで見てもらえる可能性が高くなります。
アニメーション動画に興味をもってくれた職人は、その他の求人情報も見てくれるようになります。
そのときに、その会社なら今抱えている悩みや不満が解消される、将来目指す姿が実現できそう、さらには中小建設業では他に無いような福利厚生制度があって、社長の職人に対する想いも伝わってくる。
そんな会社だったら、中小建設業であっても職人から応募が集まると思いませんか?
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